ゴルフ場、恋文、百人一首
ゴルフ場でカートに揺られながら、共通の話題も乏しい上司との苦痛な時間を過ごしていた。プライベートな話をする気にもならず、かといって仕事の話もしたくない。そもそも上司の個人的な情報で知っているのは、かるたが趣味だということくらい。百人一首で行われる競技かるたというやつらしい。和歌なのだから昔の人のメールみたいなものだろうか。恋文の役目もあったみたいだし。百首のなかのどれくらいが恋文なんだろうか。現実逃避で思考が脱線する。
上司が不意にため息をついた。反射的に体が硬直した。早く帰りたい。
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