三題噺やってみた(H3BO3)
夏野けい/笹原千波
レモン、里親、喫茶店
喫茶店を出てすぐに、
「あの子、元気にしてる?」
瑞葉が気にしているのは、わたしが里親になった猫のことだ。彼女の家で飼っている猫が産んだ数匹の仔猫の末っ子だった。
「うん、元気。結構やんちゃだよ」
きょうだいの中で一番どんくさかったその末っ子も、わたしの隣なら似た者どうしだ。自分より強い存在のそばにいるのは、きっと苦しい時もある。たとえばわたしが、きれいで明るい瑞葉のそばにいると時々悲しくなるように。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます