あなたの街の物語〜南アルプス市〜

幻典 尋貴

 朝起きると目覚ましが止まっていることが時々ある。

 それはまぁ、母親が「うるさい」と言って止めているのだが、止めようとすると動き回る、この目覚ましを僕が気づかないうちに止めているのだから、凄いことだ。

 そんなことを思いながら時計を見ると、もう7時。家を出る時間だ。

 急いで一階に降りて食パンの袋を開け、一枚だけとって袋を閉める。鞄を背負って家を出る。走って、遊湯ゆうゆ公園の近くの家から、投稿班の第一の待ち合わせ場所である近くの公園へ向かう。

 一分もかからず着くとパンを食べながら二、三人の班員と第二の待ち合わせ場所へ向かう。

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