第6話「ネオナチス襲来」

「ふう。終わった……」

 するとそこに一人の魔法少女が現れる。

「私はマルギット。先陣を任された者よ」

「まずい……さっきので二人とも魔力を割と使った」

「模擬戦をやっているところを襲うなんて!」

「きっと私達の対策として模擬戦をするはず。そこを襲えばチャンスがある」

 だが、そこに一人の魔法少女がやってくる。

「あなたは、理香子!?」

 水口理香子みずぐちりかこ、彼女は忍の幼馴染なのだ。

「魔法少女ウォタリス☆りかこ!ただいま見参!」

「妙な奴が来たわね」

「ここは下がって。私がやるわ」

「余裕ぶっていたら痛い目を見るわよ」

 そんなマルギットに、忍が向かう。

「無茶は駄目だよ。大体、遅刻したあなたはお小言を貰うのが先よね?」

「今はそれどころじゃないわよね?」

「それもそうだけど、マルギットに勝てるの?」

「マルギットも杖だから、きっと属性魔法。相性さえ悪く無ければ!」

「私の能力は土。だけどダムのように、あなたの水は防いで見せるわ」

「なら、土砂崩れを起こしてあげるわ!」

 しかし忍は理香子に忠告する。

「土ってことは、マジックバリアを重量で破壊する恐れがある!」

「そうなの?」

「もう、あなたは本当に考えなしで突っ込むんだから!」

 そんな忍にかんなは突っ込む。

「まるでお母さんみたいね」

「何でお母さんなのかな……」

 いずれにしろ、と忍は続ける。

「戦えないわけじゃないし、援護はするよ」

「さっきの模擬戦で魔力を消費しているのに?」

「土魔法ならスピードは出にくいはず」

 そんな忍に、かんなは落胆したように続けた。

「でも、私は役立たずね。土にビームを当てても減衰されるから」

「他の属性と違って範囲も広いし、あなたにとっては天敵といえる魔法少女ね」

「序盤で一人は相性が悪いし、今いる三人で十全なのは理香子だけ」

「他の人たちも一応ここに向かっているけど、この状態じゃ厳しいだろうね」

「なら、ボク達で何とかしないと!」

 忍はそういい、マルギットに立ち向かう。

「助けに来たの、私なんだけど……」

 するとマルギットはいう。

「放課後のメイザード、正確にはその弟ね」

 それに対し、かんなは返す。

「放課後のメイザード?神奈のことね」

「弟って、あなたにはプライバシーって言葉がないの?」

「敵の正体がバレようがしったことじゃないのよ、しのぶ」

「だったら見せてあげるよ、ボクの底力を!」

 そんな忍に理香子は突っ込む。

「だからあなたは助けられた側よね……本当、無鉄砲なんだから」

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