第13話

「後輩ー菓子を寄越せー」

「何ですか急に」

「なんか持ってないの」

「えぇ……? 先輩、言うほど甘いもの食べんでしょ……今私の手元には飴とチョコしかないですよ?」

「飴くれ!」

「チュッ○チャプスですけど」

「何故職場でチュッ○というチョイスをしたんだお前は」

「コンビニのクジでチュッ○5本セットが当たったんで……プリンとチョコバナナとバニラといちごみるく、どれにします?」

「なにそれツラくない?」

「コーラは私が食べるからです」

「コーラくれよー」

「やですよ。……はい、あーん。」

「しかもいちごみるくを剥くという……」

「人に集っておいて文句言うなや」

「へいへい、さんきゅー」

「またなんでお菓子集りに来たんですか?」

「んー、口淋しくて」

「え、禁煙!? 禁煙してんすか!?」

「なんでそんな嬉しそうなの……あー、違うぞ? 単純にあんまり喫煙所に行きたくないだけ」

「なんでです?」

「休憩しに行ってんのに仕事の話しかしないんだよあそこにいる連中。昼メシんときもだぞ? もうやだあの社畜ども」

「……明日はおせんべいでも用意しときますよ」

「昼メシも付き合ってくれ……奢るから」

「はいはい」

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