『用語録あ行ーい』by天根光子

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 今回もボク、天根光子が綴ってくよ。

 ちなみに2018年12月未登場のものは省いてる。


 ライブラリー機能感覚で楽しむのも良し、考察材料として活用するのも良しだ。

 それじゃあ、『い』から始まるワードを……アマツ、ピックアップ。


 ◇

 あ行ーい。


~イナミ編1話、外伝1章、『2』1章~

『心』や『気持ち』のことだね。


飯野いいの(頭領)~イナミ編4話~

 イナッチの邂逅で出て来る、関西弁のオジサンだねぇ。飯野大工っていう建築会社の代表だ。

 大工って社名だと住居専門にみられがちだけど、会社によっては道路工事や森林、海での作業も請け負ったりもする。専門的知識と資格を持って経験と実績、信用と信頼がなければ成り立たない。人の数が物言うからまとめるのもまた大変で、立派なお仕事だよ。

 そして飯野さんは多くの仕事をイナッチに任せはじめているの。すごく期待してるんだって。鍛えに鍛えた体を他人のために活かす……ある意味、武術家の理想かもね。


・イズナ(射綱)~イナミ編2話~

 イナッチのカムイだ。漢字で書くと射綱。

 能力は最初、『自然や人間に憑依させ委海が操る』ことだった。属性は陽と陰。管狐のカムイと看破されていたね。

 でもイナミ編の終了間際、無属性を備え『委海が殺意を抱いた対象を永久隷属させる』とレベルアップしたんだ。イズナはあくまで調和の為の媒介。術者のイナッチもカムイも互いに成長の余地があり、神居、そして『アイヌ』との相乗効果で一時的に成長したの。

 ケンチンが『2』2章で仕掛けたのは、このことを踏まえながらの劣悪なものだったの。ほんとに、もう。

 

射綱いずな伝達でんたつ~『2』2章~

 ボクがアマツを使用したとき、宙に浮かんだ言葉だね。ボクの情報をアマツからイズナ、イナッチまで渡す命令だよ。テレパシー能力の発動ともいえるけれど、大氣の状態いかんによってはタイムラグが起きる。また、特殊なルールもあるの。別の項目、カムイの共食い、合祀、相殺効果などでちょっとずつ説明していくね。


・いずもきゅう護衛艇ごえいてい~外伝2章~

 通常は護衛艦、もしくは護衛艦艇。外伝では同じものとして使われてるねぇ。


・イド(自我、無我、無意識)~イナミ編2話、『2』2章~

 イナミ編では人名や本能、『2』では無我。きっと「これは誤りだ」と思うかも知れないねぇ。フロイトの精神構造では自我とされてるから。

 ボクたちが無我としているのは『滅私による潜在能力の解放状態』。心理学的な意味合いは薄いの。

 でもイナミ編のイドくんが出たから改めた……コインの裏表みたいに多重人格の無我って主人格の自我の場合もあるんだ。受け流してくれてもいいけれど……ルミチンの定義はわかりやすいかな、『己の本質、底力が剥き出しになり、自我が残ってる限り己の成長として受け入れる状態』を指してる。イナミ編のイドくんがまさにそれだった。

 ボクは『無意識下にある自我の最小単位の露出と抵抗』としてるけれど……難しいかもねぇ。

 ケンチンは『エゴ、エスを超えつつ、己を構成する絶対なる自我』。アキチンは『今の私の一歩先』としてる。哲学的すぎるよね。 

 キリオくんには「オリジナルの言葉で意思疎通できていない」って見抜かれた。反論出来ないや。

 深く考えないでも大丈夫。人格が統一されたためプロフィール等については宮田啓馬の項でやるからね。


一発いっぱつこづいたる~イナミ編4話~

『一発叩く』っていう意味の穂名田咲ちゃんのセリフ、麻隅村の訛りだね。ボクには大人たちの策略より、何倍も素敵で気持ち良いや。


・イナミ(神宮イナミ、神宮伊波、委海、大里委海、イナッチ)~イナミ編1話、『2』2章~

 イナミ編の主人公的女性。生まれは兵庫県の大里流総家本家、すぐ長野県の無刀大里流道場に引っ越して育ったの。誕生日は二月二十八日、血液型A、RH+。二十三歳。右利き、身長171センチ、体重とスリーサイズはやっぱり秘密……イナミ編では貧乳みたいな描写だったけれど『2』では成長してる。羨ましいなぁ。

 元無刀大里流五段、半袖組。序列一位から三位までの成人は二千年組に、四位から末端の十位までは半袖組っていう制度で、二千年組の選考には落ちてるけれど手練れだよ。

 彼女は十七歳のときに家出して、それっきり音信不通だった。とうぜん破門扱い。再入門は無理だね。

 家出後は大里姓から神宮姓へ、委海をカタカナ表記にして生活してた。カムイ能力を駆使して荒稼ぎして一時は青年実業家に成ったけれど、カムイを過信するあまり破産。三鷹の安アパートで二人暮らし。飯野大工で汗を流して、何とか生計を立てつつ、大里流から逃げ回ってる。

 特技は踊り。母親に幼少期『女は技』と教えられて真打などの基本技を踊りを混ぜて覚えた。現在、それらを必殺技にまで昇華できるのは両親、師匠やライバル、実姉のルミチンとの切磋琢磨、努力と才能……生まれつき八門が開いた状態で、常にリミッターを外せる体質だけれど、その自覚は無いみたい。そのせいで彼女は『才能コンプレックス』になって大里流から離れていったんだ。

 好きな映画はラブロマンス、ヒューマンドラマ。スプラッターとかパニックものは怖くて見れないんだって。

 好きな音楽は静かな環境音楽とかバラード、懐メロ。流行りのポップスとかR&Bやロックは苦手。苦手な理由は小学生時代、アイドルグループやシュミレーションゲームにハマってたけれど、鍛錬をサボってお父さんに鉄拳制裁されたことから。トラウマだね。

 好きな食べ物は……『倫理に反しないもにら何でも。美味しくいただきます』。あはは、そのまま、マイルールの一つになってる。

 イナミ編の後、少しの空白期間を経て『2』ではゴールイン目前だ。恋に障害はつきもの……応援してあげないとね。


・イナミへん~イナミ編1話~

 時系列的には外伝、イナミ編、『2』の順番だよ。

 イナミ編の三年後が『2』。外伝は……詳細は他の項、それぞれのK・A・Iやバウムクーヘン仮説なども踏まえながらだ。


・イノベーション停滞期ていたいき~『2』2章~

 海馬のオジイちゃんのセリフからだね。『2』の日本がオジイちゃんには、技術革新だけでなく価値観など多くの変化を拒んで見えるみたい。


いぬっころ~イナミ編3話~

『犬』のことだね。イドくんが咲ちゃんに向けて言った悪口だ。


殷周革命いんしゅうかくめい~外伝2章~

 紀元前11世紀後半、古代の中国で起こった易姓革命だね。儒教とか五行思想などでは中国で王朝が交替して支配者の交替すると姓がかわる。だから易姓。そして天の神・天帝の意志・天命があらたまることから革命としてるけど……『封神演義』として広まっているから知ってる人はすごく知ってるよねぇ。

 中国の歴史は長いから政権交代のようなケースもあるんだ。学者たちの中では、書物ほどの大戦争では無かった、そう言う人もいるんだ。

 


 『あ行ーい』はイナミ編のワード集みたいだなあ。

 あくまでボクとアマツが気になったワードだから、他にもあるかもしれない。

 

 それじゃ次回は『あ行ーう』をピックアップしていくね。



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