男の人を食べたい

けやき

私の性癖

私は18歳の女子大生なのですが、親兄弟や親しい友人にも決して告白することのできない悩みを、この媒体を介して赤裸々に語ってみたいと思います。

私は傍から見ると、どこにでもいるありふれた女子大生に見えると思います。同世代の女の子達と同じようにファッションやヘアスタイルにそれなりに気を使いながら大学へ向かい、講義が終われば居酒屋のアルバイトに精を出し、休日には大学や高校の友達とカラオケやショッピングに繰り出す、そんなキャンパスライフを過ごしています。

しかし私には、ただ一点だけ、誰にも打ち明けることのできない秘密があります。

それはもはや自分の意志の力では制御することすら困難になってきた、抑え切れない性衝動のことです。

しかも性衝動といっても、それは異性もしくは同性に対する性行為を意味するのではありません。

私の性衝動とは、男性を監禁して身動きを取れないように四肢を固定し、それどころかできることなら四肢を切断して自由を奪い、絶望して恐怖に打ち震えて捨てられた仔犬のような目で見上げる男性の身体中を、血が滲んで滴るくらい噛みつきたいという、おぞましい内容です。

私は現在18歳(来年2月で19歳)ですが、思春期から今に至るまで、男性との性行為は勿論のこと、そもそも男性を異性として意識したことすらなく、かと言って同性に性愛が向かうこともありませんでした。

気が付けば、男性を監禁して食べてしまいたい性癖を持った異常な人間になってしまっていました。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る