バス物語 「走れ❗️ ひでちゃん」

大柳 英樹

子供編

★ ひでちゃん誕生 ★



昭和43年の夏の暑い日に生まれた


生まれて来た時、私は泣かなかったそうです。


何故か?死にかけていたから。


そんな私を助けようと


救急車を呼び3つ目の病院で助かったそうです。


その話を何回も親から聞かされてきた私は、


大人になって考えると、お前の人生は


運もないし、いい事もないぞ!


それでも良ければ、この世で修行しろ!


と神様*仏様と契約を結んで、オマケの様な


人生を送っていると思う。そう思えば


自分も楽なので、人の為に役に立つ様


心掛けている。





☆☆ 小学生のころ ☆☆


小学生のときは団地に住んでいた。


遊びと言えば、ひとりバスごっこだった。


皆んなは、ドッチボールや野球、鬼ごっこなど


数人で友達と遊んでいた。


自分は常に一人で遊ぶ事が多く、


一人ぼっちでも寂しくはなかった。


バスごっことは、自転車に乗って遊ぶ事


「このバスは、牧方市行きです!


発車します。ご注意下さい」など、


自転車がバスの代わりで、自分は


バス運転手になりきりアナウンスする。


それだけで楽しかった。


周りの友達は、変わった奴だと思っていたに


違いない。暗い性格で自分の世界に入るのが


好きなひでちゃんだった。


ある日本のプロ野球選手が、小さい頃に


将来の夢を作文に書きそれが実現して、


アメリカの大リーガー


になったというコマーシャルが流れていた。


私も中学校の時に書いた作文で、


将来の夢を書き、その通りにバス運転士


の仕事に就き今がある。




☆★ 知らない自分の発掘 ★☆




中学生の時は色んな事があった。


イジメられたり、初恋をしたりと。


イジメのキッカケは、私は水泳部に所属し


二年生の春、プールの水は冷たくて


泳げなかったので、プールサイドで体力


トレーニングをしていた。女子も反対側で


トレーニングをしていた。


すると、ヤンチャな同級生の男子数人が女子を


からかいだした。それが段々エスカレートし


掃除で使うバケツを手にし、プールの水を汲み


それを女子に掛けようとした時、私の口から


止めろ!と出てしまった、考える時間もなく。


するとヤンチャな男子達は、私に向かってきて


何コラ!と殴る蹴るの暴行を受けた。


一緒にトレーニングしていた同級生は、


誰一人助けてくれなかった。中には


空手を習い黒帯の同級生も


助けてくれなかった。見て見ぬ振りという。


でもそれで良かった。その後も学校の廊下で


会うたびに便所に連れて行かれ、暴行を


受け、こんな目に遭うのは私一人だけで


充分だったから。


暗い性格だった私は、そんな勇気があった事に


気づき、平和な人生だったが初めて


やっつけてやりたい!という闘志も出てきた。


運動が得意ではなかったが、自分から


空手を習いに行き、それだけじゃ


つまらので、柔道及び同級生とオリジナル


格闘技の練習をしていた。


いつでも奴等と勝負してやる!


と意気込んでいたら、何故か全然絡んで


こなくなり、借りを返すことが出来なかった。


でもイジメた奴に逆に感謝している。


自分の性格を変えてくれ、自分に自信が


でたからだ。


イジメられるなら、やり返すくらいの気持ち


を持った方がいいと思った。



☆★ 初恋片思い ☆★



林間学校で夜にキャンプファイヤーをして、


民宿に帰る時、暗い山道を少しだけ歩いて


帰っていた。それも自分のクラスは1番最後で、


更にそのクラスの最後を男友達と二人で


歩いていた。


前後には、もう誰も居なかったが、懐中電灯を


持っていたので探検みたいに帰っていたら、


誰もいないはずの後ろから、女の子二人が


走ってきて、自分達の灯りで一緒に帰った。


その時の一人の女の子を意識するように


なり好きになった。初恋片思いです。


この事をどうしても伝えたかったけど、


勇気がなく、また方法も知らず、


男友達に相談したら、手紙をだしたら?


とアドバイスをもらい、どういう内容を


書けばよいのか分からないので、


全部丸投げし、手紙の内容も知らないまま、


彼女に渡した。後日学校で最後の授業が


終わり彼女から僕に、


好きでも嫌いでもない。と言われました。


彼女は私を傷つけまいと、そんな言葉を


言ってくれたが、私に直接返事するのに、


相当勇気がいったと思います。彼女の方が


強かった。


今、あの時間に戻れるのなら、面と向かって


「林間学校の夜の帰り道、一緒に帰った


あの時から貴方の事が好きになった。」


それだけ伝えたい。


そして、あの手紙は友達に書いてもらい


内容も知らず渡し、また俺は卑怯だった事を


謝りたい。


そんなこともありました。


これが青春?






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