さァさァ小咄を御話致しましょう

水影

第1話 「心が痛い」

「なぁ、ちょっと聞いてくれよ。」

「なんだよ。」

「最近彼女が出来たんだけどな。」

「へぇ。」

「最近心が痛くてよー。」

「彼女が好きすぎてか?」

「おう。毎晩思い出して、

今すぐにでも会いに行きたい。

抱きしめたい!って思うんだよ。」

「電話とかメールとかしねぇのか?」

「してるよ。何回も電話して、メールも

死ぬほど送ったよ。家にも行った。」

「いいじゃん。ラブラブかよ。」

「なんだけどよ。最近アイツから連絡が

帰ってこねぇんだよなぁ・・・

家に行っても親も兄弟もいねぇし。」

「忙しいんじゃね?てか、合鍵とかねぇの?」

「合鍵なんてないよ。忙しいのかなぁ・・・」

「きっとそうだって。

今日にでも、会ってこれば?」

「うん。そっか、そうだよな。ありがとな!

今日会って話をするよ!」

「おう!そうだそうだ、アタックしてこい!」

「今度は叫ばれないようにするよ!」

「嬉しくて彼女叫ぶのかよw」

「会う度に震えてるからな。

じゃあ、行ってくるよ!」

「幸せになー!!」











『今日未明〇〇市のアパートで女性が

刃物で刺されて亡くなっているのが、

発見されました。女性は腹部や胸部を

複数刺されていて、警察は事件性が

あると見て調査を続けています。女性は以前からストーカー行為をされて-----------』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る