第3話

旦那は、宗教をしていた。

結婚する前は、家族がしているだけ、適当、なんて言っていたから安心していた。

結婚したら、日に日に熱心になっていた。

お姑さんも、だんだん、頻繁に強要するようになっていた。

旦那のお姉さん、独身で実家暮らしだから、帰省の度に嫌味を言ってくる。

子供欲しくない、でも出来ちゃったら産もう、そう夫婦で決めていた。

なのにすぐ子供作れと言ってくる。

お金出さない癖に口出さないでほしい、夫婦のタイミングあるのにね、晩酌の冗談のネタだった。

ある日、旦那の方の法事があった。

供え物や親戚に配るもの、全て私の小遣いで用意した。

供え物、旦那の名前だけにされていた。なんで?

せめて夫婦の連名にしてほしい、書かないならせめて断ってほしかった。

長男の嫁なのに、親戚の前で除け者扱いされた気分だった。

法事のあと、会食があった。

旦那の挨拶の番が回ってきた。

わざわざ親戚の集まりで、子供作らない宣言をした。

そんなことを言われたら、もし出来ても、産めないんだ。

頭の中で、何かが切れた。

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