第5話お弁当

翌朝、カラトは夜遊び疲れが残っていた。なんだか勉強が頭に入らない。

「カラト、カラト!どこ見てるんだ。18ページだ。」

「はい。すいません。」

彼は何故だかセレナを見つめていて、ぼけっとしていた。


カラトは昼食のパンと牛乳を買おうとした。だけど、彼女が呼び止めた。

「こっちにきて。今すぐ。」

おいおい。今日は昼飯なしかよ。ついてねーな。また売り切れちゃった。少々いらだちを感じた。

そんなとき彼女は何か差し出した。

「はい、お弁当。」

「えっ。これお前が作ったのか。それにしても見た目がぼろぼろだなぁ。し、しょうがない食ってやる。」

彼は一口食べてみた。

「美味い。」

「ありがとう。」

そんなとき、カラトは彼女の優しさを感じた。今日の嫌なこともどこか吹っ飛んでいった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る