メイドと主人

仲仁へび(旧:離久)

第1話 場所



 町の中にある大きくて立派な屋敷の中。

 そこに住むご主人様と、一人の小さなメイドのお話。

 はじまりはじまり。


『場所』


 朝。

 それは部屋で起きた時の事だった。

 屋敷の主がベッドで目を開けたら、メイドが寝ていた。

 どこに? 上にだ。


「重い、どけ」


 ぺしっ


「はぅっ」


 ごろごろ


「落とすなんてひどいですー」

「主人の布団の上に乗って寝る奴がどこにいる」


 そのメイド。

 職務中にただ居眠りするだけならともかく、場所が問題だった。



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