第2話 お布団



『お布団』


 一度は払い落したメイドが、抜け出た主人の代わりに布団に潜り込もうとする。

 襟首を掴んだ。


「ひゃん。首がくるしいですー」

「寝るな」

「寝たいです!」

「主張するな」

「願望です!」


 ほほう。

 ご主人様の前で、屁理屈をこねるとはいい度胸だこのメイド。


 ぐいぐい。


「いーたーいですー。引っ張らないでくださいー」


 ぐいぐい。


「ああ、お布団さんが……。ご主人様のほかほかのお布団好きなのに」


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