タダより高いものはない~一律な無償化に潜む罠~

教育無償化。


一見、素晴らしい事の様に思える。


しかし一律にする事には疑問も感じざるを得ない。


確かに教育というものに対して、国はもっと真剣に取り組む必要はあるだろう。


ただ、それは国民だって同じ。


国に対して教育の為にもっとお金を使えと言うのであれば、親も使うのが筋だよね。


自分達も子供達の為にちゃんとお金を注ぎ込むから、国もちゃんと資金を回して欲しい。


その様な要求であれば、いいだろう。


しかし自分はお金を使いたくないからって、国に全てを要求するのはおかしいと思う。


自分はお金を出さずに、国に全てを頼ってしまって本当にいいのか。


勿論、中には経済的なゆとりが無い家庭もあるだろう。


その様な家庭に補助金なり無償化なりの支援は必要なのかもしれない。


でも、学費を納めるゆとりがある家庭まで無償化する事は、弱者に負担を押し付ける事になってしまいかねないと思う。


考えてみて下さい。


現状だって、教育という現場に十分な資金を用意出来ているのか。


出来ていないと思うんだよねぇ。


それなのに学費による収入を無くしてしまって、どうするのか。


財源はある、と言うのかもしれない。


でも、現状でも十分な資金を用意は出来ていない訳でしょ。


給食費の未納が問題になったりしているんだよ。


その様な状況で財源があると言われても現実味は無いよね。


絵に描いた餅でしかない。


だったらば先ず、教育という現場に資金を投入して、環境の整備をする。


教師に対して、教職という激務に見合う十分な報酬を支払う事が出来ているのか。


子供達が勉学に勤しむ為の設備投資。


それらを後回しにして、資金源を断ってしまい、本当に大丈夫なの!?


現実味の無い財源をあてにして、先に資金源を断つ事は危険だと思うんだよね。


教育に回せる財源があると言うのであれば、先に回して見せるべき。


現状の教育現場が抱えている経済的な問題を解決するのが先。


それが解決出来ないのに財源を確保出来る道理は無い。


そして財源を確保出来なければ、教育の質の低下を招き、その犠牲となるのは子供達になってしまう。


現状だって、すでに教師の数は足らなくなってきている。


それが教育現場で労働環境を悪化させてもいるんじゃないの!?


子供達の前に無償化の負担が教師達に降りかかる。


でも、その結果、教育の質が落ちれば、一番の犠牲者は子供達になってしまうのだ。


本当にそれでいいのだろうか。


また、無理矢理に財源を確保しようとすれば、増税を招く事にもなりかねない。


学費を払う代わりに更なる税金を払うだけの事になる。


しかも国が間に挟まる事で学費以上に払う事にもなりかねない。


そして貧しい家庭に、その負担はよりのしかかる事にもなるだろう。


簡単に言えば消費税と同じ。


一律に無償化し、一律に税金を納めれば、その負担は貧しい家庭の方が大きくなる。


もし一律な無償化をするのであれば、先に税制面で格差を是正すべきじゃなかろうか。


消費税を減税し、累進課税を強化する。


その上での一律な無償化なら、いいんじゃないのかな、と。


勿論、それは税制面での格差を教育費の方に移動させるだけなのかもしれない。


ただ、消費税を減税すれば、実質的に貧困層の経済的な負担を減らす事は出来ると思うんだよね。


格差の方はまた別に考えればいい。


先ずは貧困層の負担を減らす事。


それをやらないと話にならないと思う。


結局、何事も一律にしてしまうと、それにより利を得るのは強い立場にいる者になる。


そして、それにより弱い立場にいる者が犠牲を強いられるんだよね。


そう考えると、一律な教育無償化は富裕層の家庭が教育費をケチる事にしかならないと思う。


そして、その負担は貧困層であったり子供達であったり、弱者に向けられてしまうだろう。


だから貧しい家庭の子供達にも十分な教育を、と言うのであれば、支援を必要としている家庭に的を絞るべきだと思うんだ。


教育こそが我々の未来を担っている。


そういう考えを社会が共有しているのであれば、一律な無償化ではなく、的を絞った無償化にすべきではないか。


私はそんな風に考えます。

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