第6話
今日は何がいい?
今日はこれがしたい?
今日はこうする?
そうか、それがいいね!
そんな日常会話が当たり前だった。
あの日までは。
あの日、明確にはそのくらいのところなんだけど、そこでこの他愛のない、日常会話は終わった。
それも、後で気づいた。
それどころではなくなった、自分自身にも驚いたし、寄り所が無くなったことにも気付かなかったくらいにパニックだった。
もちろん、これも後で振り返って気づいた。
私は毎日毎日無意識に、自分では決められない自分が造った『本当の自分』というものに依存していた事を、改めて知った。
おはよう。
『おはよう!今日は何する?』
ん•••
『今日は天気いいし、出かけると予定も無いから、掃除しようか!』
いいよ、それで。でも、ゲームしt
『じゃあ決まり!!ゲームはその後やろうね♬』
おはよう。
『•••』
今日は•••
『•••』
あぁ、“いない”んだった。
何してんだろ•••。これじゃ、何したいかわかんない。
どうしよう、どうしよう•••
今日はこれしてこうして、そしたらこうしてゲームと漫画!!
『•••』
もう、慣れちゃった。君が、代わりになってくれたんだよね?
今まで気づかなくて、押し付けててごめん。
でも、「ありがとう」
おかげで死ぬことはなかったよ。辛いし、人間辞めたくなったし、一生このままじゃないかって思ったりもしたけど、今は前を少しずつ見ていけてる。
胸張って生きていけるほど、器用でもないし、やっぱりいないと寂しいし、心細い事もあるけど、なんとかやっていけそうです。
本当にいつからいて、いついなくなったのかは分からないけど。
でも、今は大丈夫そうですw
私の中の『自分』へ。
外側の『自分』より。
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