第6話 トゥーデイズ【夜】

これでゲームが終わらなかったという事は、まだ人狼は死んでいないと言うことだ。

俺は夜、家に帰って独りで考えてみた。

家に帰るとやはりポストにはあの黒い封筒が入っていた。

その中身はやっぱり、トランプのクラブのエースなのだ。

今日誰かが噛まれる。その実感がじわじわとやってくる。

誰かが現実で死ぬのだ。

これは怖い。

「やばいな、考えてたら怖くなってきた。」

俺は独り呟いた。

「風呂にでも入ろう。」

ジャー

シャワーが床を打つ音がする。

その音を聞きながら俺は考える。

「やはり、あのクソイケメンが一番怪しいな。

なにかと俺に突っかかってくるし...」

俺は一人ブツブツと呟きながら風呂に入った。

俺なりに考えたがやはりあのイケメンが怪しいのだ。先入観に囚われてはいけないと分かってはいても怪しいものは怪しいのだから仕方がない。

「まあ、明日のことは明日の俺が何とかするだろう」

俺は眠った。人狼が襲って来るかもしれないことなど忘れて眠った。

馬鹿なヤツである。


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