少女の刹那
ごぼう
序章
プロローグ
結論から言おう。
私は死ぬだろう。
現在私は、マンションの17階から地上に向かって絶賛落下中だ。
何故そんな状況にいるんだと問われれば、これまでの話をしなければいけない――問うてくれる人がいればの話だけれど。
だから私からお願いしよう。
私の話を聞いてほしい。
私の生きていた証を、彼らの生きていた証を、あなたに聞いてほしいんだ。
大丈夫、すぐ終わらせる。
私がここから、地上に落ちるまでの数秒間だ。
走馬灯という形になるんだろうか。
全知全能であるあなたなら、語るまでもなくわかっているかもしれないが、それでも私はあなたへと語りかけよう。
あなたがくれた『羽根』はつかわない。
ほんとのほんとに最後の話だ。
そして私がすべて語り終わったあかつきには、教えてほしい。
あなたが何を思って、私たちをつくったのか。
何を思って、彼らを奪ったのか。
これからあなたに会いに行く私に、教えてほしい。
約束だ。
忘れないで――――
神様。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます