高嶺の花同級生と恋する事になりました

櫻尊

高嶺の花

高島朗人。俺の名前だ。

灰原高等学校2年2組。17歳。茶色のツンツンヘアがトレードマーク、らしい。

突然だが、俺のクラスには高嶺の花と呼ばれる生徒がいる。

真壁千尋。彼女の名前だ。

灰原高等学校2年2組。16歳。色素の薄い茶髪を軽く束ねるだけ。何で彼女が高嶺の花かって?

まず、理由一つ目。彼女は金持ちだ。

製薬会社“リベラ”の社長の三女。つまりご令嬢。

そして理由二つ目。彼女は可愛い。

さっき色素の薄い茶髪って言ったけど、本当に茶髪だ。ちょっと金髪に見えるくらいの。眼は本当に澄んだ綺麗な黒の二重をしてる。肌もすっげぇ白い。身長は160センチ程で小柄な方。ちなみに俺は177センチ。

まぁここまで言えば充分だろうけど、あと頭脳明晰でスポーツ万能って言うのも理由に入る。成績は常に上位だし、体育の授業でも女子のトップに輝いてる。

本当に完璧女子なんだ。真壁さんは。

明るく元気で、ちょっとだけおっとりした所も可愛い。男女問わず人気があって、先生からの信頼も厚い。

それに比べて、俺は凄く平凡だ。地味って訳でもないけど、とりわけ派手って訳でもない。それなりに友達もいるけど、真壁さん程じゃない。

俺と彼女じゃ、色々と違いすぎる。違いすぎる、つまり。

一生関わる事なんて、ない。

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