人間の仕業に違いありませんでした。
傑作饅頭
死
或る場所では、水の溜まる処も流るる処も真っ赤に染まっておりました。
また或る場所では、水がありませんでした。
かつて生きていた者達は、身を寄せ合って眠りました。
森は、死にました。
どれもこれも、
人間の仕業に違いありませんでした。
一羽の烏が夕暮れの中を飛んでおりました。
その鳥は生きた鳥ではなかったのですが、かつての仲間を探してふらふらと漂っておりました。
鳥は、死に絶えた森に仲間を見つけました。
仲間は蜷局を巻いたような木の幹のうえで、静かに眠っておりました。
その身体は軽く、美しいままでした。
どれもこれも、
人間の仕業に違いありませんでした。
人間の仕業に違いありませんでした。 傑作饅頭 @itsu114
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