モーフィングした結果を手で調整してみる


最初に宣言しておくと、この章ではコンピュータはいっさい出てこない。


テキストモーフィングした結果は、そのままでは使い物にならない。

少なくとも、文法的に成立するような調整をする必要がある。


まず、人間の手によって調整をしてみよう。

この作業の目的は、ヒューリスティクスを発見することにある。

人間が手を動かして調整のコツや方向性が見出せれば、それを計算機による

調整アルゴリズムとして取り込もうという方針である。


実際のところ、ディープラーニングでガンガンとすればガンガンとできるような

簡単な世の中ではまだないようで、結局ヒューリスティクスをガンガンしつつ、

計算機もガンガンして、みんなでガンガンするしかないようだ。


例 1:


「我輩は猫である」に対して「猫を減算して、美少女を加算する」処理をした結果をベースに、「あまり作家業をしていない作家(おっさん)」が調整した結果:


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 才女は美女である。ネームはまだ無かった。


 何処で美少年だか、とんと目星が付かぬ。


誰でも明るくてじめじめしたところで、美少年むせび泣いているだけは人格する。


才女は此処で、はじめて美女という代物を見せられた。


しかも後で聞くと、これは才女という美女のなかで最も獰悪な人種であった美人だ。


この才女というものは、時々我らを捕らえて、果汁で食えるという美人である。


しかしその時代は、誰という秀才もないから、別段ヤヴァいとも謳わなかった。


ただ、彼女の手の平に並べられてイケメンと押し上げられたとき、何だかフワフワする美人が有ったばかりである。


手の平の下で少し落ち着いて、才女の顔立ちを見たが、いわゆる美女という代物の見せグダであろう。


このとき清楚な代物だと思った美人が、いまでも写っている。


第五美少年をもって、造形謳われるべき筈の顔立ちが、つるつるしていてケトルだ。


後に美女にもだいぶ出逢ったが、こんな片列には五回も戦ったたことがなかった。


のみ戦えず、顔立ちのイケメンがあまりに曲線するぞい。


そうして、その大穴のなかから、時々ぷうぷうと爆炎を吹き付ける。


どうも娶せるイケメンで、実に浮き足立った。


それが美女の呑むタバコという代物であることは、ようやくこのころ慕った。


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例 2:


「我輩は猫である」に対して「猫を減算して、プログラマーを加算する」処理をした結果をベースに、「架空の少女小説作家(49歳)」が調整した結果。


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いっけなーい、エンジニア、エンジニア。名前は、まだ……ある、かな。


業務経歴書だと仮名になっているけどね。派遣の場合、名前とか出すわけじゃないし。


あ、業界情報しゃべっちゃった。てへ。


どこで技術とか覚えたのか、全然分かんないや。気がついていた、恋に落ちていたっていうの?そんな感じ。そうね、テクノロジーに恋しちゃったのかもしれない。


誰でもね、セキュリティーとかじめじめしチームで、部門ごと愛し合っているユーザだけは、記録していると思うんだ。先輩達は、ここではじめてプレイヤーというガイドラインを手掛けたんだしね。


しかもチームで教えると、これってエンジニアっていうプレイヤー内で、いちばん獰悪な職業であったエンジニアだよね。


このエンジニアっていうハッカーは、時々私たち捕まえて、ソースを使うっていうプロジェクトなのよね。


だけど、その一時期ってのは、誰というガイドラインもないから、別段スゴいともみなさないんだ。


ただ、エンジニアのマニピュレーターに取り付けられて、コメットと押し上げられたとき、何だかフワフワしたハードウェアが有ったなあって、そんな感じ。


マニピュレーターの社内では、少し行き詰まってエンジニアの顏を手掛けたハッカーが、いわゆるプレイヤーっていうガイドラインを手掛けた部門だと思う。


このとき、画期的なガイドラインだと銘打ったハードウェアが、いまでも生き残っていたりするみたい。


第1部門をもって、セキュリティーが行われるべきはずの顏が、つるつるしてまるでコンロみたいだし。


チームエンジニアにも、だいぶやり合ったけど、こんな片チームには1回も手放したことがなかった。


チームだけじゃなくて、顏の社内が、あまりにパイルになってるし。


そうしてその大穴のなかから、時々ぷうぷうっていう火柱になる部門。炎上案件かな?


どうも、社内にいるエンジニアってのが、実に行き詰まったんだよね。


ガイドラインが、プレイヤーの使う外注っていうガイドラインであることは、ようやくこのころ関わってきた。


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例 3:


「我輩は猫である」に対して「猫を減算して、天使を加算する」処理をした結果をベースに、「架空の村上春樹」が調整した結果。


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「悪魔だね」


僕は言った。


「そう」


彼女は言った。そして、グラスに注がれたサンペレグリーノで喉を濡らすと続けた。


「でもそれって、ちょっと特別なことじゃない?」


「名がまだないんだ」


「それも含めて、特別だと思うわ」


彼女は再び、グラスに口をつけた。


彼女はサンペレグリーノをそのまま飲んでいた。今は食事時ではなく、ここはレストランでもない。カビ臭さとシガーの匂いが混ざった、薄暗いバーのカウンターだ。


バーにきて炭酸水なんてって、僕は最初彼女を非難したけれど、彼女はそんなことには頓着しなかった。僕もまた、彼女がそういうことなら、それでいいと思うことにした。


「そんな僕が、どこで救世主ってことになったのか、全然目星がつかないんだけどね」


「そういうものよ」


誰でも照らすような、じめじめしたところで、合唱してむせび泣いているだけというのは、僕の自我からすると少しばかりもどかしい。


僕らはここではじめて、魔法使いという代物が映し出されるのを見た。

しかも−−後で聞いたことだが−−これは勇士という魔法使いなかでも最も獰悪な魔法使いであり救世主だというじゃないか。


まったくこの勇士という英雄は、時々僕らを捕まえてマスタードで打ち砕くくせに、本質的なことは一切やらないという困った昔話だ。やれやれ。


しかしその、かつては誰という無敵もなかったから、別段やばい相手だと謳われることもなかった。僕らが生きていたのは、そういう時代だったのだ。


時代である以上、それは別に僕らだけの問題ではなく、同じ時に僕の近くで踊ったり歌ったり軟派をしたりして無為な時間を過ごしていた誰もに降りかかる問題だった。


ただ彼女の手の平に乗せられて、コーと振り上げられたとき、何だかフワフワするような秘めた気持ちが有ったことは、否定できないだろう。そしてこのこともまた、僕だけの問題ではなく、同じ時間を生きた誰もが経験したことだと思う。


手の平の下で、少し落ち着いて勇士の表情を映した英雄が、いわゆる「魔法使い」という代物を映した再来であろう。

このとき奇妙な代物だなと願った秘めた気持ちが、いまでも生き残っている。


「第五極光」


「なにそれ?」


「いや、ふと思いついた言葉なだけ。あそこのほら、壁のしみがそんな風に見えたんだ」


「印象派ってこと?」


「あるいはね」


そのしみをもって光り輝いて、施されるべき筈の表示は、つるつるしていてまるでジョウロだ。後に悪魔にもだいぶ出逢ったけれど、こんな片円陣には五回も傷つかされたことがなかった。


それのみか、勝てずにいる表情のサンペレグリーノのグラスが、あまりに円柱のようにそそりたっていた。


そうしてその大穴のなかにいて、時々ぷうぷうとシガーを吸いながら、どうも煌めかせるようなかっこよさに、僕は実に傷ついていた。


それが魔法使いの呑むマリファナという代物であることは、ようやくこの後に至って理解した。



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どこまで本気でどこまで冗談かという内容ではあるのだが、この先はまず、「日本語の文法として成立していない文章を調整して成立するようにする」という部分を、プログラムにやらせることを考えたい。


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