生きる

第1話生きること

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こんにちは。僕の名前は健です。１３歳の中学生です。本当なら、中学校に通っているはずでした。しかし、今僕は病院にいます。末期のがんで治らないらしいです。どうしたらいいでしょうか。僕には生きる希望も望みもありません。教えてください。僕はこれからどうしたらいいのか。

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　こんな手紙が届いた。もう夏も終わり掛けの９月のことだった。

　私の名前は由紀。児童相談員として働いている。

　このような手紙が初めて届いたときはびっくりした。その後、１か月に１回は届くようになった。それらの手紙はやはり差出人は健だった。私はそのたびに励ましの手紙を送っている。

　私は思った。このような生きる望みのない人がたくさんいる。その人の助けに少しでいいからなりたいと思った。そこで私は考えた。このような人に一度会おう。そうすれば何かがわかるかもしれない。そう思い、私は会いたいという手紙を送った。

　ここで一度考えてほしい。自分が生きている意味を。