GIFT5

tir-tuk

プロローグ



 努力とは凡人に恵まれたただひとつの夢。

 鼻先にニンジンをぶらさげられた馬みたいなものだ。


 永遠に届かない幻のニンジンを追って歩き続けるバカな馬。


 それがオレらの本当の姿。


 オレらの前に道はない。

 オレらの後ろにも道はない。

 オレらの道はどこにもつながってない。


 ドコにも辿りつけず、ナニモノにもなれない。

 ぐるぐるぐるぐる回るだけ。


 永遠に届かない幻のニンジンを追って歩き続けるバカな馬。


 本当は気付いている。

 全部ムダだってこと。

 いいかげん認めろよ。


 そろそろ潮時だろ?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る