第5話銭湯①~②

アパートの近くに歩いて五分ほどの距離に銭湯がある。風呂が壊れる前から俺はここの銭湯に通っている。


「さて風呂に行くか」


「俺も行くから待って」


自分で投げ捨ててなんだが


「早く拾ってこいよ」


「ドS」


外は夏の終わりも近いがまだまだ、日が高い。


「やっと夕方は少し涼しくなってきたな」


夏の終わりの夕日がキレイでもあり少しセンチな気分だ。


「青、なんか山に居た頃思い出すな」

♪シャカシャカ♪

聞けや💢



ー銭湯②ー


もののべ湯、銭湯としては以外と大きい。


「おじさん1人ね」


「いらっしゃい」


「こんばんは」


「いらっしゃい、青ちゃん久しぶりだね」


青もここの常連でここは家族で経営されていて、番台にはおじさんかおばさん、あとたまに息子が座っている。


「今日はふたりが一番風呂だよ」


「ほんとですか」


一番風呂とは何だか得した気分になる。


「赤ちゃん、ボディシャンプー貸して」


「赤ちゃん言うな。ほれ」


「ありがと」


一番風呂、それはチョッとだけ特別な気持ちにさせてくれる。


「シャンプー貸して」


「ん」


貸し切り感を…


「リンス借りるよ」


「風呂道具もって来てたろ。何で全部俺の使うんだよ?」


確かに青は風呂道具を持ってきてたはずだ。


「あれはボディーオイルとかフェイスパックあとは…」


「女子か!」

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