嫉妬る?

@DaiNaMo

第1話 そんな頃から


小学生の頃、僕には近所に住む親友がいた。

みー君と呼んでいた


彼の家は普通以上金持ち未満な感じで

ゲームをたくさん持っていた。


それゆえに他のみー君フレンズ達もたかっていた


ぼくはそれが気にくわなかった。


そう、このころから独占欲が強く嫉妬しやすいにんげんだった



みー君からしたら、友達たくさん、遊びまくりで楽しくてうれしいだろうに


しかし僕には浮気を楽しんでいる嫁に見える


「俺意外と遊んでて楽しい?」


そんな気が、怒りが、脳の奥からにじみあがってくる



その頃から僕は人の言葉に信憑性を感じなくなった。


「友達だろ?(笑顔)」「嫌いじゃないよ?」「立樹と遊ぶと楽しいがん(笑顔)」


すべてが逆。それは表じゃない


ほんとの声が聴きたい

でも、それがほんとだという。


いつになったら人の言葉を信用できるようになるのか、

いや、


いつになったらみんなが俺だけの絶対になるのか。


小学生のおれは考えていた



みんな俺の奴隷になればいい


しかし奴隷になるとおれが強制しているから本心は見いだせない



おれが変わればいい、みんなから好かれる、みー君を俺しか見れなくなるように



その時からおれはまねっこになった



クラスで人気の彼や、はたまたテレビで人気のあの人まで



ネタや発言じゃなく性格を真似た。その人のやさしさ、思いやり


全部全部俺のものにしたつもりだった。



でもちがったんだ。人はほかの人にはなれない。


真似に真似て、気づけば中学生。


ほかの小学校だったやつらもまじり、嫉妬の数が増える



その頃の俺は俺を亡くしたオレだった。


過去の俺はない。今のオレは周りを取り込み過ぎて俺を亡くした



「立樹なんか変わったな」


「立樹ってそんなんだったっけ」


周りとの壁が分厚くなっていた。



そうだ、オレは傍から見れば


猫をかぶっている


状態だった。それに気づいたのは中2の頃



親が離婚し、家を引越し、近所だったみー君とも疎遠に



オレには友達がいなくなった。



嫉妬の末、独占しようとした抜け殻、猫を被った末路



未来が見えなくなった。


たかが友達いないくらいでオーバーな


そう思われて普通なんだ。しかし、学生とは友達がすべてといっても過言ではない


そんな感じ、軽そうで重い



周りは友達がいる。オレにはいない。



嫉妬。するしかなかった。



だから、始めた。


友達作り。




先には崖しかない道筋に明かりを灯した

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

嫉妬る? @DaiNaMo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ