初恋は彼の瞳

華恋

第一章 第一話 薫の涙

〜初恋...それは苦く、甘い淡い恋〜


薫は涙を流していた...

それは私が高校1年生のある冬の出来事だった。

もう雪解けの時期で高校2年生になる前の春休み...

私はベランダから月を見ていた

たまたま見た時に満月が出ていてほんの少し幸せを感じられた

そんな時今日の帰りの事を思い出していた

私は初恋をした事が無い...。高校に入ったんだし恋くらいしてみたら?と千帆と帰りながら話していた。

恋...か...。して何の意味があるのかな...。最後にはどうせ別れちゃうのかな...。と思いながらふと隣の家に住んでいる薫が視界に入ってきた。

私は....思わぬ光景を見た...。

薫は泣いていた。

なぜ泣いていたのかも分からないが月に照らされた薫の涙はとても美しく輝いていて見とれてしまった。

と同時に変な感情をもってしまった。

なんだかとても心が締め付けられるような切ない気持ちと今まで感じた事のない気持ちが混ざりあった。

心拍数が上がる...。ドクドクと鼓動の音が早くなる...。

こんな気持ち...初めてだ...

明日...千帆に聞いてみよう。

そう思いながら目を閉じ深い眠りについたのだった...。





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