空箱

修辞技法も何も知らない

伝えたいことがあるわけじゃない

そのくせ表現欲は肥え太って

夜な夜な、意味を持たない言葉を叫んでる


自分自身空っぽの僕は

生きる為に生きているただの血肉だ

それでも何か、形無いものを求めて

蓋をしめて、独りどん詰まりの底


焦燥感と共に日が暮れる

こんなことしている場合じゃないって呟いて

ホントにやりたい事なんて実際ないのに

機能不全を起した夢を見続ける


自分自身空っぽの僕は

死を避けて這い回るのただの記号だ

諦観と現実主義に染まってしまった

蓋をしめて、安っぽい意地を守ってる


矛盾と嘘に塗れてら

自己完結型の世界で

自分だけが大切なくせに

誰かに見られたくてしょうがない

共感性と社会性が欠如した馬鹿が一人


自分自身空っぽの僕は

寂しい中身を意味のない言葉で飾り立てる

その言葉が指し示すのは本当に僕か?

自意識が肥大化して箱はもういっぱいだ


自分自身空っぽの僕が

こんなことを叫ぶのは自分の為

満たされるのは矛盾した表現欲

錆びついた意地だけが原動力

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