東京超常戦争
@turanari
超常inJAPAN
2111年。アメリカ合衆国に次ぐ大国だった、日本。その首都東京。
今、その地は荒れ果て、100年前の様な、高層ビルが建ち並ぶあの世界を引っ張っていた姿は見る影もない。
あるのは辺り一面に広がる瓦礫の山。
崩落した橋。
かつては634mの高さを誇っていたが、現在では根元付近で折れてしまい瓦礫の山に付き刺さっている元電波塔。
あの輝かしかった都市が消失したのは昨年2110年だった。突如現れた「何か」によって秩序は乱され、首都はその機能を失った。現在では大阪府に首都としての機能が移され、他国からの助力もあり日本は復興を進めているが、その国際的地位は当然低くなった。
そして「何か」は依然、東京に――厳密に言えば関東地方一帯にだが――巣くっている。その超常の力を別の《器》に移し替えて。
「何か」、それは人間には想像し得ない力を有する存在。しかし人間が想像し得た存在。
―――悪魔。――天使。――妖怪。――龍。――妖精。――精霊。――死霊。――魔法使い。――堕天使。――竜。――精霊。―――その他様々な超常が。この地球。それも日本。その中でも関東地方という極めて狭い空間に集結している。同じ言葉の繰り返しになるが、もう一度言おう。
その人智には及ばない『超常』の力を、別の『器』―――『人間』に移し替えて。
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