日常のアンナコト

竜堂 嵐

カービィより、写真に撮りたいおねえさん

 先日、カービィカフェに行ってきました。

 11時半くらいに行ったのに、入れるのは16時30分から。しかも、17時30分まで。

 平日だと言うのに!(←ここ大事)

 しかし、かわいい妹が行きたいと言ってたし、わたしも食べてみたいメニューがある。梅田久々だし。よっしゃ!ここは、わたしの頭の中の梅田一帯地図をコンプリートするか! そしたら、きっと次来るときはらっくらく~❤ わたしは梅田で二度と迷子にならないに違いない!

 よし、梅田で迷子にならない自分になるぞ!


 ――無論、決意は甘かった。


 4時間近くうろつきまわっても、わたしの頭の中の梅田一帯地図は本物の地図ととうとう、合致はしてくれなかった。わたしは次もきっと梅田で迷子になるに違いない……。そんな敗北感の中で迎えた妹との待ち合わせ時間。

 とうとうそのときはやってきた!


 そう、おまちかね! カービィカフェにゅう❤じょう❤


 ちなみに気持ち悪いくらいハートマークを並べているのには、ちゃんと理由があります! カービィカフェはこの❤に値するかわいさだったのです。(キリッ)

 本当に店内は超かわいかった。

 けっこう狭かったのですが、いたるところにカービィがいてみんな写真を撮りまくっている!(あっ、ちなみに席にいたカービィを『これどうぞ。写真撮ります?』と貸して下さったお隣のおねえさんたち、ありがとうございました。この場を借りて、あらためてお礼を申し上げます!)

 そんな中、ななめ先に座ったおねえさんが、わたしの目を引いた。

 そのおねえさんのもとには満腹プレートなる料理とパンケーキが。

 わたしは思った。


 きっと写真撮るために頼んだんだろうけど、量多いよな。絶対食べきれないよ。


 おねえさんは気のすむまで写真を撮った。撮りまくっていた。

 料理のまわりにカービィたちを配置。ぱしゃ。位置変える。ぱしゃ。

 料理にはなかなか手をつけない。

 やっぱ食べられないのかなあ、と思っていた矢先。

 ――それは起こった。


 おねえさん。ナイフとフォークを取り上げ、まったく急ぐことも押し込むこともなく淡々と料理を口に運び――そして、完食した。

 満腹プレートも、パンケーキも。

 ちなみにこの満腹プレートなるもの。じつはわたしも食べてみたいと思ってた。

 でも、お値段¥3240(税込)。それに量もハンパじゃなさそうだし……。ここは二番目に食べたいと思ったビーフストロガノフいっとくか。その代わりトマトのスープも頼もう。――そう思って断念した品だったのだ。

 そして、運ばれていくブツを見て、わたしは自分の決断が決してまちがってなかったことを確信した。なにせ、さすが満腹プレート。その名に恥じぬ満腹っぷり!

 油断して頼んだ女性客たちのみならず、男性客も次々撃沈している……。


 そんな中、例のおねえさんである。


 ちなみにこのおねえさん、太ってない。むしろ、細い部類に入る。

 じつはそうなのかもしれないが、スポーツをたしなんでいそうにもない。


 世の中、(いろいろな意味で)すごいファンっているなあ……。


 そう感心していたわたしの前で、さらに衝撃の展開が!


 食べ終わったおねえさん、メニューを取り上げた。

 店員呼んだ。

 しばらくして。


 パフェがやって来た。


 ……。

 ……。……。

 ……。……。……。


 ……すげー‼‼‼‼


 わたしも写真は撮った。カービィ、かわいかった。

 しかし、わたしはなにより、このお姉さんを写真に収めて帰りたいと思った。

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