作者さまはいつもフィクションとは思えないほど情景や登場人物の心情を丁寧に書かれる方なので、今回も世界観にじっくりと浸りながら読むことができました。自分のルーツというものは良くも悪くも意外な形で自分に関わってくるものなのでしょうかね。
主人公とビッチが向かった西燕島にモデルがないとの事ですが、実際にあるのではないかと思うほど細かく島の歴史や様子が描かれています。ネタバレになるので深くは言えませんが、自分の子孫はどういう人間になるのかは、誰にもわからないと考えさせられました。