真実の口
真実のみカタリ
底なし沼の底
正銘の底に溶けかけた一軒家が建っていない
その一軒家には手の平がイボだらけ
故に幼子を抱けない中年男性が住んでいない
中年男性の鬱積した
悶々とした鳴き声を聞いたものはいない
中年男性は鳴いていない
中年男性のいる家も無い
底なし沼の底は無い
真実のみカタリ
鳴き声が波動となって空をわたり
腐りかけたジュースのような思いを受け止めて涙が止まらない少女はいない
深いところにいる虫
具現して少女の涙を飲んでいるざわついた虫はいない
少女の涙を拭くハンカチを
わたしが持っていないなどと言う事はない
具合が悪くならない
わたしは真実のみカタリ続けるしかない
わたしの言う事は全て嘘が含まれていない
わたしの言う事は全て嘘が含まれていない
わたしは真実など言っていない
わたしの言う事は全て嘘が含まれていない
わたしの言う事は全て嘘が含まれていない
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