第16話 ついてない男(A Hard luck man)

「ティム、起きて。そろそろ出発しましょう」


 ソニアに揺り動かされて、ティムは目を覚ました。熟睡できなかった為疲れは残っていたが、逆に目覚めはいい。


 ヘーゼルガルドから脱出し、歩くこと四時間。一行は、荒野の中に生えた大木の下で、夜営をしていた。

 ようやく東の空に太陽が昇り始めた頃だった為、まだ辺りは薄暗い。アナベルはもう起きているようで、朝日を見ながら軽快にストレッチをしていた。


 ソニアが言う。

「もっと遠くへ離れないと、ヘーゼルガルドの追手に見つかってしまうかもしれないわ」


「ああ、そうだな・・・」

 ティムはゆっくりと身を起こした。


 しかしそうは言ったものの、一体どこへ行けばいいのかティムには分からなかった。持っていた石は、全てヘーゼルガルドに奪われてしまった。それらを取り返さないといけないのに、今のティムたちはヘーゼルガルドから逃げることしかできなかった。


「ティム、お腹空いてるでしょう。良かったら、これ食べて」

 ソニアが背のうからリンゴを取り出して、ティムに差し出す。


「ありがとう」

 ティムはリンゴを受け取ると、がぶりとかじった。





 一行は再び荒地を進み始めた。昨夜は真っ暗闇の中ひたすら歩き続けていた為足元が見えず何度も転びそうになったが、朝日に照らされた今は随分歩きやすかった。


「さて、今はどの辺にいるのかな」

 歩きながらティムが地図を開く。


「ヘーゼルガルドから西に一時間くらい歩いたから・・・」

 ソニアがティムの地図を覗き込むと、指を差した。

「大体この辺ね」


「ふむ。だったらこのまま南西に歩き続ければ、村に着くね。あまり長居はできないけど、そろそろ食料も残り少ない。ちょっと立ち寄っていこう」


「そういえば、ヘーゼルガルドで買えなかったもんね」

 前を歩いていたアナベルが振り向く。


「そうね、そうしましょう」と、ソニア。

「でも、その後はどうしましょうか」


 ティムもアナベルも黙り込んだ。これからどうすればいいのか、誰も分からなかった。


「うーん」

 しばらくの沈黙の後、アナベルが口を開いた。

「もし二人が良かったら、エルフの里に来る?」


「え?」

 ティムもソニアも、アナベルの顔を見る。


「ヘーゼルガルドの王様、エルフの守護神石、パールを持って行っちゃったよ。これにエルフの長イリフ様は、黙ってられないと思うんだ。もしかしたら、何かしてくれるかもしれない」


「なるほど。俺たちだけじゃどうにもならないし、もしエルフが後ろ立てしてくれるなら、それに越したことはないな」と、ティム。


 一方、ソニアは首を傾げる。

「でも、相手はハビリスの王国よ。いくら守護神石が大切でも、そこまで関与してくれるかしら?」


「確かにソニアの言う通りかもしれないけど」

 うつむきながらそう言うと、アナベルは顔を上げた。

「でも、他に頼れる人がいないなら、私の里のみんなに話してみるしかないのかなと思ったから」


 ティムはしばらく考えに耽った後こう言った。

「まあ、他に行くべき場所がある訳じゃない。アナベルの厚意に甘えて、エルフの里に行ってみよう」


 ソニアも考え込んでいるようだったが、やがて頷いた。

「そうね、アナベルがいいって言うんなら、そうさせてもらいましょうか」


「うん! じゃあ、あたしの故郷へレッツゴー!」

 アナベルは、元気良く右手を突き上げた。


「いや、まずはこの近くの村で食料調達をしないと・・・」


「あっ。そうだったね」

 アナベルは照れ臭そうに笑いながら、自分の頭をコツンと叩いた。





 そのまま歩き続けることおよそ三時間。一行はケンシントンの村に到着した。ケンシントンの村はごくありふれた田舎の農村だった。藁ぶきの家屋がぽつぽつと軒を並べている。


 一行は、鶏飼いから卵を、パン屋からパンの固焼きを、肉屋でベーコンを買い入れた。そして肉屋から出て歩き出した、その時だった。


「あらあ、もしかしてティム?」

 背後から、聞き覚えのある艶やかな女の声が聞こえてきた。


 ティムが振り向くと、そこにいたのはカルディーマの剣術大会で会ったダシールこと、アンジェラだった。


「ア、アンジェラさん」


「ふふふ、やっぱり。また会えたわね」

 ティムの顔を見ると、アンジェラは微笑んだ。


 思いもよらぬ再会に、ティムは目をぱちくりさせる。

「こんなところで何を?」


「ちょっと立ち寄ってみただけよ。あなたこそ、何してるのかしら? 仲間の顔ぶれが少し変わったみたいだけど。守護神石集めは順調にいってるの?」


「あ、うーん・・・」

 ティムは、きまりが悪そうにソニアの顔を見た。ソニアも困ったように眉をひそめる。


「んー? 何かあったの?」


「実は・・・、持っていた石を全部ヘーゼルガルド王に奪われてしまったんだ」


「ええ?」

 アンジェラは目を丸くした。


 ティムは、事のあらましをアンジェラに話した。


 ティムが話し終えると、アンジェラは呆れたように溜息を吐いた。

「まったく。あんたたち、よくもまあ、のこのことヘーゼルガルド城なんかに行ったわね」


 ティムがきょとんと首を傾げる。

「どういう意味?」


「王族なんて、ろくでなしばっかりっていう意味よ。特にヘーゼルガルドなんか最悪だわ。城まで行ったんだったら、あんたたちも見たでしょ、城下町。大国の城下町なのに、あの寂れ方は異常よ。統治者はろくでなしに決まってるじゃない」


「はあ・・・。そうなんだ」

 アンジェラの言葉が、ティムにグサグサと突き刺さってくる。もっと慎重に行動するべきだった。後悔の念が止まらなかった。


「まあ、起こっちゃったことは仕方ないわ。ご愁傷様」

 へこんでいるティムを見て、アンジェラはふふっと笑った。

「で、これからどうするつもりなの?」


 ティムは表情を引き締めた。

「もちろん、何とか守護神石を取り返さないといけない。でも俺たちの力だけじゃ、それは無理だと分かった。だからエルフの力を借りに行くつもりだよ」


「エ、エルフ?」

 アンジェラが顔をしかめた。

「何でエルフがあんたたちのお手伝いなんかするのよ」


 ティムはアナベルを指すと言った。

「実はこの子、エルフなんだ。で、奪われた守護神石の内の一つが、この子が持ってた石でね。エルフの里の宝物だったらしいんだ」


「へえ」

 アンジェラは興味深げにアナベルを見つめていた。

「じゃあこのフードの下には、可愛いエルフ耳があるのねえ」


「可愛いだなんて・・・エヘヘ」

 照れ臭そうにアナベルがにやける。


「で、里にいるあなたのお仲間たちは、この子たちに協力するの?」


「それは・・・、あたしも分かんない」


「まあ、そうだよねえ」

 アンジェラは腕を組んで眉間に皺を寄せた。

「戦争が終わって落ち着いたところなのに、むやみにハビリスの王国と揉めたくはないだろうからねえ」


「それは分かってるけど・・・」と、ティム。


「それにね、そこのエルフちゃんは違うとは思うけど、大多数のエルフはまだハビリスのことを憎しみの目で見てる。歓迎されると思ってるんだったら、それは甘い考えよ」


 ティムが何か言おうとする前に、アナベルが言う。

「そんなことないよ。きっと歓迎してくれる。だってティムたちは、私の命の恩人だから」


「命の恩人?」


「盗賊に捕まってたところを助けてあげたんだ」

 ティムが説明する。


「へえ、そうなの」

 相槌を打つものの、さほど興味は無さそうだ。

「まあ、好きにするといいわ」


 ティムは、カルディーマで会った時から気になっていた質問をぶつけることにした。

「ところで、アンジェラさんは、何の為にこの旅を?」


 アンジェラは、一瞬沈黙した後こう言った。

「あんたたち、スレイダーっていう名前の若い男を知らないかしら。そう、丁度あなたたちくらいの年頃の」


「スレイダー?」


「その顔は、聞いたことないっていう顔ね」

 アンジェラはふくよかな唇に薄い笑みを浮かべた。

「私は、その男を探しているの」


「その男、誰?」


「私の弟よ。訳あって、今行方が分からなくてねえ」


「へえ、そうだったんだ」


「この村にも来てみたけど、どうやらここでも知ってる人はいないみたいね」

 アンジェラは自嘲気味に微笑すると、気持ちを切り替えるように息を吐いた。

「まあ、いいわ。頑張って石を取り戻してね。私はこのへんで失礼するわよ」


「ああ、うん。さよなら、アンジェラさん」


「ふふふ。あなたとはまたどこかで会えそうな気がするわ。その時までお元気でね」

 そう言うとアンジェラは、花瓶に差した一輪のバラのように背筋をしゃんと伸ばして、村の外れへ歩き去って行った。


 アンジェラがいなくなると、ソニアは呟いた。

「何か、不思議な人ねえ」





 一通り買い物を終えた一行は、昼食を取るべく酒場へと向かった。村の規模に見合った小さい酒場だったが、中では何人かの村人が食事をしながら談笑している姿が見受けられた。


「わあ、やっとちゃんとした物が食べれる!」

 テーブルに置かれた山羊乳のパスタと猪肉のパイを前に、アナベルが顔を輝かせた。


「そうか、アナベルは里を離れてから、保存食か自炊ばっかりだったのか」

 ティムが、もぐもぐと口を動かしながら言った。


「ヘーゼルガルドでは酒場でご飯を食べたけど、オートミールだけだもんねえ」

 そう言ってソニアは、サクサクのパイを一口かじる。


「そうなんだよねえ!」と言ってソニアを指差した後、アナベルは思い出したように「あ!でも確かソニアは、あの時パイもたくさん食べてたよね」と付け加えた。


「ま、まあ、私はオートミール以外も食べてたわね」

 ソニアは少し顔を赤らめると、残りのパイを口に放り込んだ。


「ソニアはたくさん食べれていいなあ。あたしはすぐにお腹いっぱいになっちゃうから、一度に色んな物が食べられないよ」

 アナベルが残念そうに呟く。


「別に気にすることないでしょ。そんなに食べても太るだけだって」

 そう言うと、ティムはジョッキのビールをぐびりと飲んだ。


 この何気ない発言にソニアが傷ついていた、その時。


「何だ貴様はァ! 喧嘩売ってんのかァ!」


 けたたましい怒号が酒場中に響き渡った。声が聞こえてきた方向を見ると、汚らしく髪を伸ばした屈強な男が、別の男の胸倉を掴んでいる光景が目に入ってきた。

 胸倉を掴まれている男は華奢な体つきだが、腰に剣を携えているので剣士のようだ。


「かーッ! またやっちまったァ! 何て俺はついてないんだ!」

 自分よりも頭二つ程大きい男に胸倉を掴まれながら、華奢な男は片手で目を覆った。


「何をごちゃごちゃ抜かしてやがるッ!」

 屈強な男は、華奢な男をぐいっと引き寄せると舐めるように睨みつけた。

「人が気持ちよく飲んでる後ろから髪引っ張りやがって! ただじゃ済まさねェ!」


「ちょっ、違うんだ!」

 華奢な男は両手で、屈強な男を押し返すと続けた。

「わざと引っ張った訳じゃねえッ! 転んだ拍子にアンタの髪に手がかかっちまっただけだッ!」


「転んだ、だと?」

 屈強な男は目を細め、周囲の床を見渡した。そして再度華奢な男を引っ張り寄せる。

「こんな何にもねえところで転ぶ奴がいるかよ。なめくさりやがって。表に出ろ!」


 ソニアが心配そうな表情で声を潜める。

「ティム、どうしよう。止めに入った方がいいんじゃないかしら」


「ただの喧嘩だろ。放っておけばいいさ」

 ティムはまるで関心を示すことなく、涼しい顔でスパゲティーをすすった。


 その時ウェイトレスとおぼしき若い女が、騒動の中に割って入ってきた。

「ごめんなさい。今お客さんが立ってる辺りで、オリーブオイルをこぼしちゃったのよ。今拭くから、ちょっとどいて頂ける?」


 屈強な男はウェイトレスの顔をしばらく見つめていたが、不意に華奢な男を突き飛ばすと吐き捨てるように言った。

「チッ、気をつけろ!」


 突き飛ばされた衝撃で尻もちをついた男は、気まずそうに苦笑いを浮かべながら頬をポリポリと掻いていた。


「なーんか、止めに入る間でもなかったみたいだねえ」

 アナベルが目をぱちくりさせる。


「本当ね。良かったわ」

 そう言ってソニアは、安堵の表情を浮かべた。


 一行は食事を再開した。しかしすぐに今度は店の奥から素っ頓狂な声が聞こえてきた。


「はぁ~? そんな訳ねーって!」


 店の奥を見ると、カウンター越しにさっきの華奢な男が酒場のマスターに向かって、何かを熱心に訴えているようだった。


「今度は、どうしたんだろーね?」

 そう言ってアナベルは、パスタを口に運ぶ。


「さあ」

 ソニアは肩をすくめて見せた。

「それにしても騒がしい人ねえ」


 ティムは相変わらず興味が無さそうに、パイにかぶりついていた。


 華奢な男が喚く。

「間違いない! 昨日ここに忘れていったんだよ! 思い出してくれよ! あの石は大事な物なんだ!」


 ここで突然ティムは食事をする手を止め、店の奥を見やった。続いてソニアたちの顔を見る。

「今、聞いた?」


「う、うん」

 ソニアが頷く。

「あの石って言ってたけど、それってまさか守護神石のこと?」


「分からない。確かめよう」


「どうやって?」


「本人に聞いてみるのさ」


 男はしばらく酒場のマスターと言い争いをした後、腑に落ちない表情のまま酒場から出て行った。


 それを確認すると同時に、ティムは立ち上がった。

「よし、後を追ってみるんだ」





 一行が店を出た時、その男は丁度村の外の方角へ歩き出したところだった。


 男の背後から、ティムが話しかける。

「ねえ、ちょっといいかい」


 ティムの呼びかけに、男が振り返る。真昼の日差しの下で見る男の顔は、思ったよりも浅黒く、たくましかった。

「あーん? アンタら誰だい?」


「俺はティムっていうんだ。さっき酒場で又聞きしちゃったんだけど、石をなくしたんだってね」


 途端に男の血相が変わる。ティムの肩を掴むとまくし立てた。

「ま、まさか、アンタら、俺の石持ってるのかよ?」


「なっ・・・、落ち着けよ」

 ティムが男の剣幕に圧倒されて口ごもる。

「君の石のことなんて知らないよ。ただ、聞きたいことがあるだけだ」


 それを聞いた男は失望したようにがっくりと肩を落とすと、力無い声で言った。

「聞きたいことって何だよ?」


「その石っていうのは、まさか守護神石のこと?」


「守護神石?」

 男は眉間に皺を寄せた。

「何だ、そりゃ?」


 思いがけない男の反応に、ティムはソニア、アナベルと顔を見合わせた。


 ソニアが口を開く。「あなたのなくしてしまった石は、どんな石だったんですか?」


「紫色の綺麗な石だよ。オパールっていう名前らしい」


「オパール・・・」

ソニアはティムを見ると頷いた。

「守護神石だわ」


 男が言う。

「へえ、あの石のこと、守護神石とも言うのかい」


「あなた、持っていたのに知らないの?」

 ソニアが呆れたように言う。


「いやあ、なんせ学がねえもんで」

 男は、照れ臭そうに笑いながら頭を掻いた。


「あなたの持ってた石が本当にオパールだとしたら、それは神の化身なのよ」


「おお、それなら聞いたことがあるな。だから守護神石って言う訳か」

 男は納得したように何度か頷くと、一行を見やった。

「で、俺の持ってた石が、守護神石だったらどうなんだい?」


「実は俺たちは守護神石を集める旅の途中なんだ。だからもし守護神石に関することで何か知っていたら、教えてくれないか?」


 すると男は両手を広げて見せた。

「俺はあの石が守護神石と呼ばれていることすら知らなかったんだぜ。今となっちゃその石すら無い。そんな俺にアンタらが喜ぶようなお話ができるとは思えないね」


「その通りですね」

 腕を組みながら、ソニアが頷く。


「うっ・・・、ちょっとは否定してくれてもいいのによぉ」

 男はぶつぶつと不平を言った後、思い立ったように言った。

「ところで、何でアンタらは守護神石を集めているんだ?」


 ティムが答える。

「エルゼリアに巣食う魔王を倒す為さ」


「うん? 守護神石を集めれば、魔王が倒せるのか?」


「なるほど、それも知らないのか」

 ティムは思わず苦笑した。


「いやあ、なんせ学がねえもんで・・・」

 男は再度頭を掻いた。


 ソニアはふうと溜息を吐くと言った。

「じゃあティム。もう行きましょう。これ以上こんなところで話していても意味無いわ」


 ティムが「うん、そうだね」と返事をしようとしたその時、唐突に男が言った。


「ちょい待ちっ! まだ完全に事情は呑み込めないが、とりあえずアンタらは石を集めているんだろ? 俺も一緒に連れて行ってくれよ」


「ええ?」

 突然の申し出に、ティムは目を丸くした。

「どうして?」


「俺はこれからもなくした石を探し続ける。だから同じく石を探しているアンタらと一緒に探した方がいいだろ? なあ、頼むぜ」


「来る者を拒むつもりはない。一緒に来たいなら来るがいいさ」

 そう言ってティムは腕を組んだ。

「ただ君が探しているオパールは、俺たちにとっても必要な物だ。たとえ見つけたとしても君に渡すことはできないよ」


「別に私たちに渡さなくてもいいんじゃない?」

 ここまで黙って聞いていたアナベルが口を開く。

「オパールが見つかっても、キミが一緒に来ればいいんだよ」


「アナベルの言う通りだな」

 ティムが大きく頷いた。

「どうだい? 良かったら俺たちと一緒に魔王を倒しにいかないか」


 男は目をぱちくりさせながら、ティムたちの顔を見比べた。

「い、いいのかよ? そんな大事な旅の邪魔しちゃってよ」


「邪魔だなんて、とんでもない。仲間は多いに越したことはないさ」


 ティムの言葉を聞いて、男は照れ臭そうに笑った。

「そうかい。この剣で、少しでもお役に立ってみせるぜ」


「よろしくな。えっと・・・」


 男はにかっと笑うと言った。

「ルーク。ルーク・ニアーブレッカスだ」


 ティムも微笑み右手を差し出した。

「俺は、ティム・アンギルモアだ」


「ああ、よろしく頼むぜ」

 ルークがその手を握り返す。


 続いてソニア、アナベルも簡単に自己紹介をし、ルークとの握手を交わした。


 前日ヘーゼルガルドで仲間を一人失った一行だったが、こうして一行は新たな仲間、ルークを迎え入れたのであった。

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