第2話 前兆
伝説では女神が降臨する前兆に金の鳥か出没すると書かれている
2メートルぐらいある金の鳥は黄金色に輝き幸福を呼ぶと言う神の使者とも言われているがそれも定かでは無い・・・
龍達が研究に息詰まる一方ある噂でもちきりだった北の国で女神が降臨する前兆に現れる金の鳥の話題でこの国の民達は騒ぎ始めていた
「龍聞いたか」
「何をだ?」
「北の凍える国の遺跡辺りに金の鳥が出没しているそうだぜ!」
「それが?」
「はぁ・・・お前な~少しは迷信とか伝説とか関心を持てよな〜」
「拓也・・・今の俺には伝説や迷信に興味を持つ余裕なんてない研究の邪魔をしないでくれ」
「だからだよ少しは息抜きも大切だぞ、明日にでも凍える国に行ってみないか?」
「俺はいいよ研究が大切だ」
「そうもいかないんだよな~」
「なんだ、その意味深な言い草は?」
「休暇届けを出してきた〜俺とお前のな!」
「拓哉・・・分かったよ行けばいいんだろ」
「そうそう息抜きもいいもんだぜ~」
親友の拓哉は龍の肩を叩きながらデスクについた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ー北の国ー
何もかもが凍りつき吹く風は刺す様に寒く痛いだが太陽の光りで美しく輝く氷の世界
ここに住む者は病気すらしない寒さのあまり病原菌が生きていけないのである・・・
凍える国の王シンが戦士リューンと話しをしていた
「リューン頑張っているようだな」
「はい、シン様」
「お前が居てくれるだけでこの凍える国も安泰だ」
「身に余るお言葉有難うございます」
「ところで最近噂になっている金の鳥の事だが何か分かったか?」
「いえ、遺跡に現れるのは確かなのですがすぐに消えてしまうありさまで調査は平行線のままです」
「そうか・・・何かわかり次第報告を頼むぞ」
「はい、あの〜リン様の体調はどうでしょうか?」
「気遣い済まないなリンも寝たきりが続いている」
「そうですか」
「近いうちにリンが顔を見たいと言っていたぞリューン」
「はい、近いうちに」
北の国の王妃リンがドール病になり寝たきりのなか王シンは金の鳥の事で頭がいっぱいで居ても立っても居られないのだった
女神よ早く来てくれリンが病魔に負ける前に・・・・・・・・。
翌日、龍と拓哉は凍える国に向かうと大勢の人々に驚く
「なんだこの人の多さは・・・」
「金の鳥のせいだよ」
「こんなにも・・・」
「皆、神にも縋りたい気持ちなんだよ」
「そうだな」
大勢の人々に紛れ龍達も歩くが北の国の王シンが戦士リューンに命令を出した。
「リューン居るか!」
「はい、ここに」
「ここ数日、他所からの者たちが増えてきた感染病が増えると困るこの国に他所者を入れないようにしてくれ」
「ハッ!!おおせのままに」
リューンは国外れに向かい検問所を作り他所者を追い返すことにした
北の国 凍える国では寒さのあまり伝染病も流行しないのだが愛するリンは始まりの国の者で凍える国に来る前にドール病になってしまった
だが王シンはリンを嫁にもらい女神の降臨を待ち受けるのだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます