第281話 俺のモブ厳感覚がそうささやいている その3




予知能力が完璧に使えれば最強の剣士になれる。





幼い頃、

そんな妄想にふけっていた頃があった。

実際今現在、剣と魔法の実力は平凡な域を出ないけれども







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目が醒めたら診療所のベットの上だった。






頭が重い。

これはポーション酔いだな

今日はいつもより軽い気がする。




見舞いに訪れた同期の話




あの後すぐに魔法協会の部隊が駆けつけて

魔獣、食人鬼グリムは無事討伐されたらしい。




「テツィ先輩が一刀両断にしたんだ、間近で見たが、すごかったぜ」





手放しに先輩の姿を褒める姿を横目に見つつ、

モーブの頭の中にはある考えが巡っていた。




もしあの場に居たのがテツィ先輩だったら




きっとあの程度の攻撃、さばいてそのまま戦っていただろう。




それに今回の怪我

綺麗に急所を外しており、大したことなかったらしい。

きっと見える未来に対して体が無意識に防御していて、

魔法協会に入って体を鍛えた事でさらにそれが顕著になったんだろう。



今まで、逃げ腰で、鍛錬を真面目にやってこなかった事が、急に恥ずかしくなってきた。





「流石、俺らじゃ、かなわないな」





・・・





「バーカ!今回の大金星はお前だろ?」




刺される直前、剣投げたろ




「あの時、あいつの足を削ったのが、逃げられなかった大きな要因だってみんな褒めてるぜ」





その後、

同期が帰った後に大泣きした。

帰るまで堪えるのは本当に大変だった。




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