第129話【行商人編】レベルアップ祈祷師のレーベル婆さん




ある日、森で風切りの練習をしていた時

1匹のゴブリンに襲われているお婆さんを助けた。

助けたというか・・・

ゴブリンの方が2vs1は不利だと思って逃げ出したようだったけど





ん・・・この人・・・見覚えが・・・




あー・・・この間 騙されたレベルアップ詐欺師・・・




あの・・・この間のお金・・・返してください・・・

「ん?・・・誰じゃったかの?・・・近頃物覚えが悪くてな・・・」



くそ・・・すっとぼけてやがる・・・





$$$





この行商団は『誰にでも寛容』だったりする。

他の行商人や旅人があればしばらくの同行を許す。

色々な情報を仕入れて商売のネタにしたりするらしい。




夕食・・・

ウツロの隣の席でガツガツ飯にありつくお婆さん




カルロ「ウツロ・・・誰?このお婆さん・・・」

ウツロ「さぁ・・・」


「申し遅れたな・・・ワシはレベルアップ祈祷師のレーベル=カーマインじゃ・・・」




カルロ「レベルアップ祈祷師・・・ああ・・・詐欺師のことか」




レーベル「詐欺師・・・くぅ・・・嘆かわしい・・・市中のまがい物と一緒にされては困る・・・我こそは元祖にして最初のレベルアップ祈祷師・・・つまり本物じゃ」

カルロ「・・・へぇ」



カルロ「お婆さん・・・ここのご飯は美味しい?」

レーベル「ああ、すごく美味い」



カルロ「ここのご飯・・・外部の人は『有料』なんだよね・・・」

手を差し出すカルロ・・・






レーベル「・・・」






うぐぅ・・・





ウツロに目をやるレーベルさん

こっそり耳打ちする・・・

「おい小僧、また、レベルを上げてやるから、ここを立て替えておくのじゃ・・・」


今・・・『また』って言ったよな・・・おい・・・




その後・・・




お婆さんはカルロの関節技で締め上げられて・・・食事代を徴収されることになる。


お婆さんの財布には俺のお金も入っていることだろうか・・・

今回は・・・勉強代と思って・・・グチグチ言わないでおくか・・・




レーベルさんは・・・しばらく行商団の旅について来た。




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