大手魔法協会に勤める剣士はどうやってサボるかを考える

@haidoroponnpu

第1話 ウツロ=ハイイロは朝が弱い



眠い眠い眠い・・・




朝、

眠いとても眠い


俺は低血圧気味なので、しんどい。

宿に帰って寝たい。すぐにでもそうしたい。



しかし、仕事をサボったことがバレればまた減給されかねない。

辛い・・・だが、これは生きるために仕方がないことなんだ。





紺色のローブに身を包んだ人物はゆったりと本を取り出す。



【魔法の書】

魔法協会からの命令がリアルタイムで記入される本

こちらからの報告書も記入でき、リアルタイムで本部に伝わる

(つまり、メールのようなもの)

直接頭に話しかけるような通信技術もあるらしいが

体験したことはない。




「逃げろ」

「逃げろ」


周りの村人たちが慌てふためいて逃げていく。

朝から元気だな・・・



今日の任務は『村を襲う以下の魔獣を退治すること』




目の前にサイに似た魔獣が怒りの目でこちらを見ている。

たしか サイカス って名前だったか・・・




モンスターはローブの男めがけて突進する。

男は薄目でそれを見ながら・・・剣の柄に手をかける。




「おい、ひとり、ノロそうな奴が逃げ遅れたぞ」

「いや・・・あれは魔法協会の紋章・・・」




剣を抜く、次の瞬間サイカスは横転して倒れる。



【初歩魔法:風切り】

剣撃に魔力をのせて放つ技




・・・ふふふ

・・・今日は一段と魔法出力を使わずに仕留めることができたぞ




魔法協会末端員の剣士ウツロ=ハイイロは

すべてのおいて、面倒くさいことが大嫌いの省エネ主義だった。

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