第13話
その想いを振り払うように、ユキは宣言する。
「せ、せっかく魔法少女に変身したのだから、戦わないとね!」
いや、なんか
「もちろん、
それ、
「それじゃ、れっつごー! ヒロ、マントを
勝手に新設定作るなよ……。
「天使だもの」
あー、わかった、わかった。
えーっと、たぶん、こんな感じか? 背中の辺りに力を込める。
雪の
「飛んで!!」
神さまのかけ声にあわせて、
「い、
ユキは
オレも、そのあたりでユキの全体重を支えていたわけだから、
「ダメだよ、ヒロ。ユキちゃんを優しく、身体全体を支えるようにして飛ばなきゃ」
優しく、か。
オレは、妹を包み込むように……といっても実際にコスチュームという形で包み込んでいるわけだが、特にブーツやグローブ、キャップといった体の先端部を包むパーツをしっかりと支えて、体重の
そして、ふわり……。
「と、飛んでる。ユキ、飛んでるよ! 天使みたいに!!」
ま、あの神さまの天使、とかいう設定らしいからな。
「設定とか言わないでよ!」
喋られないから、言ってないだろ。あと、オレが天使という設定なんだろ。
「そうそう。それより、北の方向! しっかりと羽ばたいて、ヒロ!」
わかってる。何せ、オレは……いや、オレとユキの兄妹で一人の魔法少女だ!
それでいいよな、神さま。
「それなら、いいか」
ユキ、お前の体を
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