Z Love You
傘のマークの薬品会社が作った薬を飲んで、触れたものが腐るようになってからもう5年。
世界中でこの体質に対する理解が深まり、生活必需品が触っても腐らない素材で作られるようになった。
だから今では以前とさほど変わらない生活を送っている。
それにこの体に理解のある彼女もできたし、それなりに上々だ。
でも傘だけは改良が進まない。例の薬品会社のロゴだからだろうか。
それでも僕は彼女に傘を差す。
「どうせ壊れた傘なんでしょうね」
「でもあなたの好きなピンク色ですよ」
「でも壊れた傘なのでしょ?」
「そうですね。でも壊れた傘の方がくっついていられますよ」
「あなたにくっついたら腐るでしょ」
「大丈夫ですよ。吸血鬼のあなたなら」
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