インターミッション - みっちゃん・いんぽっしぶる
数日前に新学期を
「
その二年生の教室では、
日当たりのいい
机の下、白く、
「
みっちゃんは、その手紙を、もう何百回となく読み直していた。
大切な友だち。
今は
前略
みっちゃん、元気にしてますか?
私の方はこの前、ウィッチとして正式に第501統合戦闘航空団、ストライクウィッチーズというところに、正式に配属になりました。
隊長はミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ
そうそう、私の階級は
同じ階級には、リーネちゃん、リネット・ビショップちゃんというブリタニアの女の子がいます。
みっちゃんにも会わせてあげたいな。
きっと、いいお友だちになれると思うから。
私の訓練をしてくださる教官は、みっちゃんも覚えていると思うけれど、
毎日、リーネちゃんと二人、朝早くからへとへとになるまでしごかれてます。
朝の訓練には、時々、ペリーヌ・クロステルマン
ペリーヌさんはガリアの人。
前にみっちゃんと
いっつも
私のことを、
訳が分かりません。
ロマーニャ出身のルッキーニちゃんは、すっごくいい子。
ストライクウィッチーズの中では一番年下なのに、戦闘能力はとっても高いんだよ。
にゃにゃにゃ〜とか、いっつも言ってて、まるで
……あ。
初対面の時に私の胸を
で、そのルッキーニちゃんと仲がいいのが、シャーロット・E・イェーガー大尉。
私が入隊した時に、最初にギュッと手を
リベリオンの人で、バイクが好きで、とにかく
それに、ええと、何ていうか……胸が……すごいの。
あとね、最近お話しするようになったのが、ミーナ中佐と同じカールスラント出身のゲルトルート・バルクホルン大尉。
最初はずっと怒ってる人だなあって思ったんだけど、本当はみんなのお姉さんみたいな感じ。
私はまだ見たことないんだけど、ハルトマン中尉の話だと、すごい
ああっと、エーリカ・ハルトマン中尉もカールスラントの出身で、ミーナ中佐、バルクホルン大尉とは、ずっと
とっても
……バルクホルン大尉は、こいつはカールスラント軍人の
あと他にも、サーニャ・V・リトヴャク中尉とエイラ・イルマタル・ユーティライネン少尉がいるけど、まだあまりお話ししたことがないからよく分かりません。
サーニャちゃんはミーティングの時にヌイグルミを持ってきていつも
明日は海で訓練です。
訓練が終わった後は遊べるって話なので、今からすごく楽しみ!
また、お手紙書きますね。
暑い日が続きますけど、お元気で。
芳佳
「芳佳ちゃん……」
横須賀の九月の
ブリタニアへと続く青空を窓から見上げ、みっちゃんは目を細める。
(ちゃんと……やってるんだね)
それにしても。
(豆狸……?)
狸の着ぐるみ姿の芳佳が、みっちゃんの
(な、なんか、可愛いかも知れない)
(ぽんぽこぽこぽん……芳佳ちゃん)
丸いお
「ではこの問題は……山川さんに解いてもらいましょうか? 山川さん」
黒板に問題を書いた教師が
「山川さん?」
(ぽんぽこぽん)
「山川美千子さん」
(ぽんぽこぽこぽん)
「山川さん」
みっちゃんの
「……さっきから何度も声をかけているんですけど、どうやら、心ここにあらずのようですね」
勤続二十五年の国語教師の頰は、ヒクヒクと引きつっている。
「あ……えっと?」
みっちゃんはようやく、教師が自分の真横に立っていることに気がついた。
「いったい何を考えているんですか? 今は授業中ですよ」
と、先生の厳しい顔。
「あの、その……ぽんぽこぽんが…………すみません」
シュンとなるみっちゃん。
「……バケツ」
先生は真っ直ぐに
「……ぽこぽん」
ため息をついて立ち上がったみっちゃんは、両手にバケツを持って廊下に向かうのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます