時間遡行

このタイトルからして嫌な予感がよぎっただろうが、実際はその解釈で合っていると私は答えてみせよう。

はてさて、ひょんな事から私は時間遡行が出来るようになった。そこで悪戯に大学時代へと飛んでいく事にした。

で、目が覚めるとそこは地理の授業を終えた教室だった。俺は案の定寝ていた事になっていた。なので早速次の授業の教室へ先回りした…が、その内容がちっとも入ってこない。こういうのは一種のカタストロフに近い事で

実はこの話、最初から救いはなかった。すなわち敢えてオチを言うと、それなりの知識も身に付けていない今の俺が過去の俺のシナリオを変えれる筈もなく、とどのつまり、過去の過ちを掘り起こしている《墓荒らし》のようなものなのだ。では、俺に残された選択肢とは…

簡単で難しいものだが、今を頑張る事…これが答えだ。

不意に意識が暗転し、目が覚めるとそこはいつもの部屋だった。

「俺は、なんて事を…」

泣いた、泣き崩れた。今になって自分のしてしまった事を後悔したのだ。

それからの俺は作業所での作業に本腰を入れるようになった。

今と言う時間を後悔しないためにも一日一日をしっかり生きるのだ。

と心に決めて…end

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