第33話 聖なる戴冠式

きみがきみとしてうまれたってこと。


宇宙にたったひとつのきみ。


ひとりでに育ったコスモスの花。


愛とは高さだ。


愛して死んで愛して死んで愛しすぎて


接吻とは、バラの雫


全世界を回ったスカンダが、


部屋から一歩も出なかったガネーシャに智慧で勝てなかった。


男にあきた婦人


相手が悪かったのだろうか。


曰く「男の人って距離感がわからないのかしら。」


女 女性性のエセンス


聖なる神殿の聖娼婦


彼女はオーガズムで何度も失神した。


これ以上ない優しさと女性性にかたどられた完璧な性奴隷!



言葉につまる・・・・


擦り切れた声に霞む官能


いま、僕たちは天国にいるんだよ。



放蕩に生きる大博打の短い火花の天才の才。



モーツァルトやラディゲがどうしたって?


大戦争のあと。


刺し貫かれた兜をむなしく拾い上げる一人の騎士。



ハートの痙攣とともに、覚醒の美酒。


今宵は満月。


むなしき美女の盛り。


飲めよ。


彼女はやわらかくひざまづいた。


遊女の微笑み。


どこかにいってしまったあの女は、ただ女であっただけか。


永遠って人生より短いんだね。


夢みたいだったよ。


うん。夢みたいだね。


凡庸な人生のほうが夢だったりして


はははっ。


そうかもね。


きっと そうなんだよ。・・・


父も母もない


始まりも終わりもない


覚醒の青い炎。


煙が立たない王者の炎。


反逆者の洞察の炎。




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