第30話 愚かさ

馬鹿じゃないの


セックスなんてどうでもいいこと。


心に忍び寄る雨。


その雨は、決して幸福とはいえないが、

幸いにして迷うものを、後押ししてくれる。


it is rainy season.


coolであることが目的じゃない。


高慢な心のカラスも、天井の


豪華なシャンディリヤの虚栄心も、


すました顔のエアコンも、その不機嫌な風も、


内なる観照者を、ただ見続ける。


黒い透明な光が


俺を蝕む。


ううっ、離してくれ!


毒蜘蛛よ!


「ちょっと、近寄らないでよ」


彼女は言った。


幸いにして、


知 という明晰な愚かさに


私は気づいたのだった。


ああ、アマテラスよ。


母なる純粋理性よ!


マストに男根を見た、一人の無邪気な少女


生命の木


それは一本の罪深い男根


母なる現実界


それは果てしない存在の悲哀


まるで、屍を食らうアゴーリのように、


ランタンを掲げる苦行者のように、


五月雨の忍び寄る心のように。


女をねじ伏せた。


女はとろけるようなか細い声を出した。


君は何をやっているんだろうか。


無我夢中で犯した。


汗ばんだ腰は快楽でぐったりしていた。


エカム エヴドヴィティヤム ブラフマー


ただひとつの愛


それがすべての愛


無限性という愛


宇宙意識の万華鏡


さあ、永遠の今に生きよう。


無数のイメージが錯綜する、この生命の大宇宙の中を。

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