涼宮ハルヒの葛藤
wade
プロローグ
孤島での事件やらループする2週間やら、
激動の夏休みが終わり、今は9月某日である。
夏休み最後に開かれたSOS団勉強会の成果は、
休み明けの課題テストに一切発揮されることなく、
いつも通りの結果が返ってきた。
それだけでも、俺は十分憂鬱な気分になれたのだが、
俺の席の後ろからはその気分をさらに増大させてくれるであろう
ヤツの寝息が聞こえていた。
今更隠す必要もないだろう。
「涼宮ハルヒ」
である。
俺とハルヒの授業中における睡眠時間はそう変わりないと思うのだが、
成績では月とスッポンほどの違いがある。まぁ、きちんと計ったわけじゃないが。
長門に聞けば正確に教えてくれるのかもしれないが、
こんなことでアイツの読書を妨げるのはやめておこう。
しかし、SOS団の活動をしていながらよく勉強する気力があるもんだと、
日本史の先生のお経の様な説明をBGMにぼんやりと考えていた。
この半年、俺の人生はハルヒを中心に回っていたといえる。
おかげで死にそうなったり、世界崩壊の危機に合ったりと、
まぁいろいろと大変だった。
そんなことだから、これからの生活に不安を覚えるのは致し方ないだろうし、
俺の憂鬱な気分は増すばかりである。
さて、2学期といえば、大体のやつが真っ先に思いつくのが
体育祭やら文化祭やらの学校行事である。
この学校もそれなりに盛り上がるだろうし、
そうなればハルヒが何をするのやら…。
はぁ、結局またハルヒに行き着いてしまった。
まぁ幸い、この9月に学校行事はない。
今日も部室で、朝比奈さんのお茶を飲みながら、まったりと過ごすか…。
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