ツカマエタ……
木沢 真流
第1話 あまりこの話はしない方がいい
あの話ですか? あなたも好きですね、まあいいでしょう。こんな蒸し暑い夜には少し背筋の冷える、こんな話もちょうどいいかもしれませんしね。
あれは確か、とあるバイト先の病院での話です。バイト先、と言っても少し説明が要るかもしれませんね。医師は人によっては、常勤と言われる決まった就職先に加え、週一、二回は別の病院で当直だけをすることがあります。一晩当直をして、その分のお金をもらう。これを通称「バイト」と言います。
自分も例外ではなく、色々な病院に行く事があります。時には古い、さびれた病院に行く事もありますね。
もちろんただ行くだけ。
患者さんにも一目もあわず、ただ寝て帰る、そんな病院もありました。
でもあの病院だけは……
あの病院だけはどうしても忘れられない。
もう大分昔の話ですが、そこで体験した事は今思い出してもぞっとします。
あの経験のせいで、今まで決して信じる事の無かったその「超常現象」も、あながち馬鹿にもできなくなってしまったものですから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます