第16話 (強者どもが夢の跡)
日程は終了したが、終了時刻の関係もあり帰宅の開始は翌日となっている。
そして、その関係で夜の時間を使って本戦出場者や特別ルール強制選出枠と特別ルールで活躍した人、生徒会メンバーなど各学園の優秀な生徒を集めたパーティーがホテルの会場を使って行われる。
その中でも一番人気なのはやはり小日向 雛である。
一ノ瀬へは今年からの編入ということもあり編入前にいた六都周辺では小日向 雛の人柄は完全に周知されているのも影響している。
ちなみに魔法関連の研究施設が数多くあるのが六都である。
小鳥遊 光は珍しい存在であるためやはり人気ではあったが、無効の特性よりも盾を攻撃的に使って叩いたり突進したりと予想外の戦い方に関心を寄せた人が少なくなかった。
「お疲れやな。」
と人の波が落ち着いたタイミングで村山 正樹が話かけてくる。
「まあ、多少はね。」
「雛ちゃんほどやないけど、あんさんもかなり人気やったからなあ。」
と雑談に入る。
ちなみに小日向 雛は前の地域の知り合いを見つけてそちらで雑談している。
少しすると、小日向 雛はその知り合いを連れて来る。
「君が噂の光君だね。はじめまして、私の名前は江藤 優。」
と、自己紹介をしてくれた。
江藤 優は薙刀の具現武装使いで魔法の特性は炎。
先端に魔法力を集中することにより摂氏一万度という最大火力を誇り、物理的な物は全て焼き切ることができると話してくれた。
もちろん、薙刀を振ることで広範囲に熱を撒くことも可能だとも。
長物部門堂々の優勝者であるが、特別ルールでは木下 恵に当たって敗退している。
江藤 優は最後に小鳥遊 光とアドレス交換をした。
その後、特に何かあるということもなく後夜祭は無事に終了した。
その翌日も何かあるということもなく、小鳥遊 光と小日向 雛は無事に帰ることができたのだった。
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