第4話 (夏休み前)
街中での魔法の無断行使は正当防衛を除き重い刑が科せられる。
そのため魔法の練習をするには許可された演習場を使う必要があり、人によっては利用料の高い有料のスペース貸出を使うことになる。
ただし、学生は学園の許可を得ることで演習場を使えるという風に所属してる場所に付随してる施設であればほとんどの場合無料でできるため魔法の重要度の高い企業では演習場を抱えてるところもあるぐらいである。
夏休み前の休みの日に標準ルールの代表選抜戦があり演習場を使ってやっている。
小鳥遊 光は朝から来て演習場で標準ルールの予選が始まるまで調整したあと休憩してた。
ちなみに小日向 雛も一緒に来ていて魔法の調整後の休憩をしていた。
そこに秋月 明日香と遭遇する。
「おはよう。」
「おはようございます。」
「おはようございます!」
とそれぞれ返事をした。
「今は何をしているのかしら?」
「いまは休憩中だよー。」
「ふーん…
じゃあ、2人とも射撃練習場で射撃練習でもしてみる?」
「やるー!」
秋月 明日香の誘ったメインの目的は小日向 雛だろう。
「特に予定とかはないですし問題ないです。」
小鳥遊 光は断る理由もなかったので同行することにしたのだった。
ちなみに射撃部は男女で分かれていて部室こそ別々だが、射撃練習場自体は設備管理の観点で共用であるため、許可さえあれば小鳥遊 光も入る事ができるのである。
パンパンパンと銃撃音が響く。
「思ったより当たらないものだな。」
と小鳥遊 光が言うと
「まあ、初めてだとこんなものよね。」
「うーん、じゃあまずは射撃の形から入ろっか。」
と天雷 由実と木下 恵が言う。
少し不審な表情で木下 恵を見ると
「やだなー、基本あっての射撃だよ。」
と返された。基本あってこそのあの射撃スタイルらしい。
ちなみに、小鳥遊 光には天雷 由実と木下 恵が、少し離れたところでは小日向 雛には秋月 明日香が付いていて射撃を見ている。
「きゃー、雛ちゃんすごーい。」と歓声が上がる。
そっちに目をやるとどうも頭四肢胸部腹部の射撃の撃ち抜きを綺麗に決めてたらしい。
「へー、上手いもんだ。」
「時々やってるからねー。
でも飲み込みは早い方だと思うよ。」
「なるほど。」
最後に横に動く的を当てるコーナーに移動し、射撃をする。
「動く的に当てるのって意外と難しいものだな。」
「私たちは何年もやってるから、後は実戦あるのみだけどね。」
「ちなみに実践練習は何をやってるんだ?」
「サバイバルゲームだよ。
弾はプラスチックのやつだねー。」
「そんな事までやってるのか。」
「実践練習はこれが一番手っ取り早いからちょうどいいんだよー。」
「なるほど。」
「一度だけ私と恵と明日香を抜いたメンバーで男子射撃部と人数を揃えて勝負した事があるんだけど、結果はこちらの圧勝ね。」
「へー、強いんだな。」
「というか男子射撃部があまり真面目にやらないくせにスペースだけ主張してうるさかったんだよ。
だから痛い目に合わせてやったの。」
木下 恵そういうとは楽しそうに笑った。
ちなみに、男子射撃部は女子射撃部の半分も人数が居ない上に真面目に活動をしてないのだが何故か半分のスペースを要求した、という過去がある。
そして、男子射撃部の人が来てないあたりたしかに練習に対する気の入れようが違う感じはした。
女子射撃部は「気楽にやって気を抜きつつ、射撃するときは真剣に。」がモットーらしい。
お昼になりみんなで昼食をとった後小鳥遊 光と小日向 雛は帰路へと向かった。
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