心の雨は止まない。〜rain of revenge〜

@yabutagui2

プロローグ:降り始め

心の雨は止まない。〜rain of revenge〜



ザーザーと雨が降り、住職のお経と混じって耳に入ってくる。

なんで今日はこんなに雨が降っているのだろう。 どうして今日に限って、降っているのだろう。この雨はまるで俺の気持ちを表しているみたいだ。

葬式会場には俺とあの子のしんせきと見受けられる人物たちしかいない。

あの子にはやはり、友達はいなかったのだろうか、今思えば風のうわさで聞いた気がする。あの子はいじめられているって。なんで俺はそのうわさを聞いた時にあの子にうわさの真偽を問いたださなかったんだろう。それをしなかった自分に怒りがふつふつと湧き上がってきた。そしてその怒りはやがて怨恨に変わっていった。あの子をいじめていたやつら。それを止めず見て見ぬ振りをしてたクラスメイトのやつらへの怨恨に。

「殺してやる」

よくもあの子をいじめてくれたな。そのせいであの子は自分で首を吊って…

あいつらにも同じ痛みを。苦しみを何倍にもして返してやる。待っていろ、必ず殺してやる。

雨が急に強く降り出し、雷鳴が轟いた。俺の全身が雨で濡れ、服が一層重くなった。

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