少女は本当に気まぐれ
@sayok020109
行き着く先
しりもちついてみるとより高い。
見上げているのは高い、高い、超えられない壁。
腹が立って思わず蹴ったのは硬い、硬い、白い壁。
どんなに泣いても、攻撃しても、何をしても、どうともならない。
目の前は残酷だけど、すこしほっとしている。
これは終わりであって、何かの始まりなのかもしれない。
誰かにいわれるがまま、されるがまま、走ること、飛び越えることを強要された。
壊して、超えて、壊して、超えて、壊れて、走って、壊れて、飛んで。
そうすれば明るい希望が見えるからって。そう言われて。
YESかNOか、表面的には用意されているけど
事実、選択肢はたった一つだけ。
もう限界だって言ったのに。大丈夫って無責任に微笑むだけ。
偉そうに頑張れっていうだけ。いわれなくたってとっくにやっている。
もう力は残っていない。全身に、心に、大きい傷と小さい傷を抱えて
天を仰ぐ。
どうやらここまでのようだ。
泣いた。涙が枯れるまで。
叫んだ。声が枯れるまで。
認めなければ。己の限界を。ゆっくりと時間をかけながら。
私は、そのうち立ち上がれたら歩き始める。自分なりの道を見つけるために。
たった一人の旅路。
それもそんなに悪くはないかもしれない。
しがらみのない、私だけの、道。
少女は本当に気まぐれ @sayok020109
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