バスタオルと夏ミカン

@kakuzato_

第1話 味噌汁の味

風鈴の音にまどろみながら順平は懐かしい感覚にとらわれていた

頬に触れる机の側には書きかけの手紙がある

一向に埋らない空白をこの懐かしさのせいにしたかった

突っ伏した顔を手紙から遠ざけるようにゆっくりと両手を広げて欠伸をする


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