こんな日なので11話。


時間を少し遡り、4月1日。


あのシェアハウスに行く8日前...


「お兄〜引っ越しの荷物まとめた?」


瑠奈は兄、弘人の部屋をノックし、そう話かける。


「おう!もちろん!」


部屋から出てきた弘人はそう笑顔で言うが、瑠奈は顔をまじまじと見て、


「お兄。嘘ついてるでしょ」


「なにっ!?よくぞ見破ったな!なぜわかった?!」


「今日が4月1日だからよ。

まぁさっきの嘘ついてるでしょって言ったのも冗談のつもりだったけど、本当にまとめてないなんて。」


「あ〜あれか。インフィニティ・フールってやつか。」


「黙れ。永遠インフィニティ馬鹿フール。」


「??」


「はやくまとめないと、お父さんに怒られるよ。」


「はいよ。」


弘人は部屋に戻り、とりあえず隠し本棚のエr...Holy Bookを何冊か取り出す。


と、Holy Bookを取り出した本棚に 一枚、封筒が横たわっていた。


「...なんだコレ?」


その封筒を手に取り中を覗くと、そこには一つの紐と幼い字で書かれた手紙が入っていた。


「え〜っと、なになに?

"わたしはひろとくんのことをわすれません。またあったらいっしょにあそぼうね。わたしのつくったみさんが、大事にしてね。 た な あ い"

...最後の名前の所が汚れてて読めないな。というかこれミサンガだったのか。」


弘人は手紙を封筒にしまい、自分の鞄の中に手紙を入れると、Holy Bookをダンボールに入れ始めた。


ふと途中で手を止め、さっきの封筒に入っているミサンガを

「この手紙を書いた人に会えますように。できれば女の人で(小声)」

と弘人らしくない言葉を口にし、左手首に結んだ。


はーい。ここ伏線です。

テストには出ませんよ。


しばらくした後、父が「昼飯食いにいくぞ」と言ってきたので、「ういっす」と返事し、父の元へと向かった。



「おう弘人。さっき飯を食いに行くといったな。あれは嘘だ。」


「なにっ!?」


「飯は外では食べない!家で食う!HAHAHA!!」


「(嘘のスケール小っさ!)」


「なに言ってるのお父さん。今日は3月31日だよ。」


『なっ、なんだと!?』


もちろん嘘です。


ちなみにこの後弘人は大量のHoly Bookが父にバレて殴られました。


皆さん。


ハッピーエイプリルフール(意味不明)



11話。【完】

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