18 お歳暮・ジョギング

【お歳暮】


「五月様、すごい人ですね」

 五月先生とメイドさん、遠出をしてデパートへやってきました。

 有名な百貨店です。


「ああ、これがお歳暮商戦ってやつだ」

「もっと早く来れば良かったですかね?」

 祝日とあって、どの階も混み合っています。


「メイド、はぐれるなよ。送り先と贈るものは決まってるからな」

「ハムにビールに、お煎餅です」

「ん。ちゃちゃっと済ませよう」

「あい」


 お歳暮コーナーには人が並んでいます。

 人気の和菓子屋さんでもで少し待たされ、1時間くらいかかりました。

「メイド、終わったぞ」

「もうちょっと……」

「行くぞ」

「五月様、カニ買いたいです」

「それは無駄遣い」

「カニ、食べたいです」

 メイドさん、張り付いて離れません。


「だったら、クリスマスプレゼントは無しな」

「帰りましょう!」

 メイドさん、早っ。


「恒例の喫茶店、ケーキセットは?」

「無し!」

「・・・」

 五月先生、クリスマスに大きなめのケーキを買いましょ。



【ジョギング】


 寒くなってまいりました。

 冬は何かと、運動不足になりがちです。

 おや、五月先生もうお目覚めです。


「メイド、おはよう」

「おはようございます。今朝はずいぶんお早いですね」

「体力作りにジョギングしようと思う」

「それはようございます。いってらっしゃいませ」


 五月先生のジョギングは二日目、三日目と続きます。

「おはよう」

「おはようございます。今朝もいってらっしゃいませ」


 そして四日目。

「五月様、起きてくださいませ」

「んー」

 五月先生、布団の中でごろんとしました。


「今朝はジョギングしないのですか?」

「んー」

 また、ごろんです。


「五月様ったら、まったく……」

 絵に描いたような三日坊主です。

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